退職トラブル事例2 執拗な引き留めにあったパートタイム勤務の女性

2022年9月20日 07:48

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 退職時にトラブルになるのは、正社員だけとは限りません。アルバイトやパートタイム勤務の場合でも退職時にトラブルにあってしまうのです。

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 今回は、執拗な引き留めにあってなかなか辞められなくなってしまった、パートタイム勤務の女性の退職トラブルを紹介します。
※個人や企業の特定を避けるため、一部内容を変更してお届けします。

■3人の会社でパートタイム勤務をするケイコさんのケース

 週2日コンサルティング会社でパートタイム勤務するケイコさん(仮名:36歳)は、1年半勤めた会社を退職したいと考えていました。

 ケイコさんの会社は、ケイコさんを含め3人の小さな会社です。いわゆるワンマン社長を中心とした会社のため、労働環境は十分なものではなかったようです。

「有給休暇があるはずなのですが、有給が何日あるのか、そもそも使えるのかも教えてもらっていません」(ケイコさん)

 ケイコさんの勤務日数や労働時間からすれば、入社6カ月後に3日の有給休暇が発生しているはずです。しかし、社長からは有給に関する説明がされていないため、自分に何日有給があるのか、そもそも有休が使えるかも全くわからない状態でした。

 また、ケイコさんは1日4~5時間程度の勤務条件での契約でしたが、毎日残業を強要されていたようです。

「3人の会社なので、1人あたりの仕事量が多く、どうしても残業が発生してしまいます。しかし、社長からは本人の段取りが悪いせいで残業しているだけだと言われ、残業代も支払われません。」(ケイコさん)

 ケイコさんには小学生の息子がおり、子供が小学校から帰る時間までには家に帰りたいという希望から、パートタイム勤務を希望していました。しかし、毎日のように残業が強要され、残業代も出ないのでは働き続けられないと、社長に退職を申し出ました。

■退職を伝えると激しい引き留めに・・

 ケイコさんが退職を社長に伝えると、社長から激しい引き留めを受けることに。

「どうやったら働き続けられる?どんな環境だったら辞めなくてもいいんだ?」(社長)

 社長は、辞めると伝えた途端、顔色を変えて必死でケイコさんを引き留めてきました。3~4時間もの引き留めにあったケイコさんは、最終的に根負けする形で働き続けることにしました。

「個室の中で3~4時間も引き留めにあったら、こちらが折れるしかないですよね。たぶん辞めないと言うまで話は続いたと思います」(ケイコさん)

 仕方なく仕事を継続することにしたケイコさんでしたが、その後も労働環境が変わることはなかったようです。

 そんな状況が続き、ケイコさんも再び退職をしたいということを伝えたのですが、同じような話し合いが繰り広げられるだけでした。

■もう自分では退職できない・・・

 ケイコさんは社長に退職したいと3度伝えましたが、その度に何時間も引き留めにあいました。

 「毎回強い気持ちで社長に退職を伝えるのですが、その度に何時間も説得され、最終的にこちらが疲れて諦めてしまいます」(ケイコさん)

 もう自分では辞めることができないと考えたケイコさんは、退職代行サービスに依頼をすることを決めました。

「夫に今日も会社を辞められなかったという話をしたところ、退職代行サービスというものを教えてもらいました。抵抗はありましたが、辞められるのであれば、という気持ちで依頼しました」(ケイコさん)

 ケイコさんから依頼を受けた退職代行業者が社長に連絡を取ったところ、最初は退職代行業者とのやりとりに納得がいかず、揉めてしまったようです。しかし、担当者の説得に応じて社長が折れ、無事に退職手続きを進めることができました。

「退職代行サービスのおかけで、社長と一切話すことなく会社を辞めることができました。最後の挨拶くらいはしたかったのですが、会ってしまうとまた面倒なことになりそうなので、このまま連絡を取ることはないと思います」(ケイコさん)

 今回のケースのように、退職時のトラブルは雇用形態にかかわらず発生します。

 アルバイトやパートタイム勤務の方にとって、退職代行費用の2~3万円は安い金額ではありません。しかし、スムーズな退職をするために退職代行を使うことが有効的な場合もあります。

 退職トラブルで悩んでいる方は、最後の手段として退職代行を検討してみるのも良いのではないでしょうか。

著者プロフィール

退職代行マイスター

退職代行マイスター 

『退職希望者』と『退職代行業者』の懸け橋になることを目標に本プロジェクトを立ち上げる。自分たちの退職時の経験から悩みに寄り添い、安心して利用できる退職代行業者のみを紹介する。
退職代行の比較サイト「退職代行マイスター」

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