真のグロース:成長企業と感じる、くふうカンパニーの何故

2022年8月5日 07:51

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 くふうカンパニー(東証グロース)は2021年10月、旧くふうカンパニーとロコガイドが経営統合し生まれ変わった持ち株会社。ビジネスの在り様からしても、文字通り「グロース:成長」を期待したい企業と考える。

【こちらも】くふうカンパニー、通期業績見通しに対し順調に推移 将来の機動的な資本戦略に備え自己株式取得を決議

 今9月期は、「売上高180億円、営業利益13億円」計画でスタート。5月13日開示の中間期は「91億2700万円、7億7300万円」と、まずまずのペースで通過した。「生活領域」「不動産領域」「結婚領域」などのメディア運営を展開している。中間期決算から、具体的なビジネスを捉えると・・・

【毎日の暮らし事業】: 『Zaim』は、キャッシュレス時代の家計簿作成を容易にするメディア。スマホで領収書を撮るだけで、アプリを活用し銀行・クレジットカード明細もまとめて容易に家計簿作成が可能になる。

 『トクバイ』は、郵便番号だけでエリアのスーパー・ドラッグストアの日々の特売品が具体的な品名別に価格が表示されるメディア。『ヨムーノ』は暮らしに関する総合情報メディア。具体的に、「セクハラ」と非難される危惧を覚悟で記すと「ブラジャーの肩紐隠せるインナー」などなど詳細な情報が得られる。

 『ごっこランド』は、米国の心理学者が提唱したクロー理論を実践した子供向け教育メディア。「なにかに夢中になる(クロー)経験を通し自らの能力の発育を促す」というのがその理論。アプリを介し、その「なにか」に出会えることが出来るという枠組みのメディア。

 「トクバイ」に関してはアプリデザインの刷新や「料理レシピの開発・配信」、「ヨムーノ」との連携効果も加わり導入(有料)店舗が増加。また「ヨムーノ」のネットワーク広告も伸長。結果、「売上高:22億220万円、営業利益:7億1719万円」となった。

【ライフイベント事業】: 住宅・不動産に係るメディア事業。傘下企業:ハイアス・アンド・カンパニーによる住生活全般のコンサル。具体的には建築家やリフォーム業者の紹介や子育て向き住宅の提示など。

 『オウチーノ』は住宅・不動産専門業者メディア。やはり傘下企業による買い取り再販サービスも展開。

 そして注目したいのは、結婚式関連事業。ウェディングの総合情報メディア『みんなのウェディング』、『エニマリ』。前者は結婚式場情報、後者は結婚式プロデュース事業を担う。新型コロナウイルス感染症の影響で苦戦を強いられてきた分野だ。

 くふうカンパニーでは「契約掲載式場数が増加した」としている。新たな変異株による感染増が指摘される中、当面は動向を見定めなくてはなるまいが・・・。

 売上高69億1575万円、営業利益5億2455万円。

 真のグロース企業になりうるか!?(記事:千葉明・記事一覧を見る

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