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FRB、3月利上げへ加速 株価や為替への影響は?
●FRB関係者が次々利上げに言及
米国のバイデン大統領が、連邦準備理事会(FRB)副議長に指名したブレイナード氏が、13日に3月利上げの可能性に言及した。
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副議長昇格に関する公聴会で、「3月までのテーパリングが終了し次第、利上げを開始できる姿勢である」と証言した。インフレに対する懸念にも言及している。
ロイター通信によると、ブレイナード氏だけでなく、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁などから、次々と3月の利上げを容認するような発言が相次いでいた。
FRB、0.25%ずつ、2022年中に3回~4回利上げすると見られる。3月利上げへの外堀が埋まってきた様相だが、株式市場への影響はどうなるのか?
●インフレ対策が急務
米国の消費者物価指数が、約40年ぶりの水準を記録するなど、インフレの長期化が懸念される。米国10年債も1.7%台にまで上昇している。
当初、2023年末に利上げと見られていたが、約1年半以上の前倒しとなる。今やFRBの目下の課題はインフレ対策といっても過言ではない。
失業率も低く抑えられており、消費も順調で、強い対策の副作用も考えづらいと見られている。
●気になる株式市場の影響
13日のNY株式市場は利上げ観測を受けて、176ドル安となった。
FRB関係者の利上げ発言に、株式市場が神経質になっていることは間違いない。
ただし、2020年の緩和時のように上昇一辺倒の相場でなくなるだけであって、業績が好調な企業は買われるだろう。
インフレは、各企業にとってはコスト上昇でもあり、人手不足にも繋がり、放置することは決していいことではない。
利上げによってインフレを克服でき、結果的に業績回復に繋がれば、再び株式市場に好循環をもたらすだろう。
上昇を続けてきた株式市場だが、今後は些細なニュースでも売り材料になることもある。深追いが損をする可能性を考慮し、慎重な投資が求められるだろう。
為替についても、ドル=円が利上げ報道にも関わらず、円高になったことも考えると、利上げはすでに織り込まれていると考えたほうがいいだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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