18日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で続伸、石炭セクター急伸

2021年10月18日 18:05

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記事提供元:フィスコ


*18:05JST 18日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で続伸、石炭セクター急伸
週明け18日の香港市場は、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比78.79ポイント(0.31%)高の25409.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.23ポイント(0.06%)高の8971.40ポイントとそろって続伸した。売買代金は1269億3190万香港ドルに縮小している(15日は1796億1090万香港ドル)。


資源株の上昇が全体相場を支える流れ。中国景気の鈍化懸念で売られたものの、資源株が買われる中、引けにかけて指数もプラスに転じた。取引時間中に公表された2021年第3四半期(7〜9月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比4.9%にとどまり、市場予想(5.0%)と前四半期実績(7.9%)を下回っている。(亜州リサーチ編集部)


石炭セクターが高い。エン州煤業(1171/HK)が11.5%、中国神華能源(1088/HK)が6.2%、中国中煤能源(1898/HK)が5.7%ずつ上昇した。暖房需要の前倒しにより、燃料炭消費の拡大が期待されている。北京市気象台によると、市内各地の気温は17日早朝に0度を下回った。電力不足が深刻化する中、中国当局は、山西、内モンゴルなどの産炭地に地域外への石炭供給増を要請している。


海運セクターも急伸。太平洋航運集団(2343/HK)が10.8%高、東方海外(316/HK)が9.2%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が7.5%高、中遠海運HD(1919/HK)が7.0%高と値を上げた。


非鉄・鉄鋼セクターも物色される。新疆新キン鉱業(3833/HK)が7.7%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.2%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が7.0%高、江西銅業(358/HK)が5.0%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が6.0%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.4%高、中国東方集団HD(581/HK)が2.1%高で取引を終えた。


半面、中国発電セクターは安い。華潤電力HD(836/HK)が6.5%、中国電力国際発展(2380/HK)が5.9%、華能国際電力(902/HK)が3.6%、華電国際電力(1071/HK)が3.4%、大唐国際発電(991/HK)が2.2%ずつ下落した。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.12%安の3568.14ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。食品飲料や酒造などの消費関連株、銀行・保険株、不動産株、医薬品株なども売られた。半面、石炭株は高い。発電株、石油株、海運株、素材株、自動車株、インフラ関連株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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