26日の香港市場概況:ハンセン3.6%安で急反落、ハイテク株に売り集中(訂正)

2021年2月26日 18:22

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記事提供元:フィスコ


*18:22JST 26日の香港市場概況:ハンセン3.6%安で急反落、ハイテク株に売り集中(訂正)
下記のとおり修正します。
(誤)ハンセン指数の上昇幅、上昇率ともに今年最大。
(正)

26日の香港市場は値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比1093.96ポイント(3.64%)安の28980.21ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が470.20ポイント(4.01%)安の11247.21ポイントとそろって急反落した。売買代金は3202億3900万香港ドルに達し、過去最多となった24日(3530億500万香港ドル)に迫った。


内外の金利高が警戒される流れ。ハンセン指数は大引けにかけて下げ幅を広げ、終値ベースで約1カ月ぶりに節目の29000ポイントを割り込んだ。米財務省が昨夜実施した7年債の入札が不調に終わり、米10年債利回りは一時1.61%と昨年2月以来の水準に上昇。中国でも午前に公表された人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物が前日に続き上昇し、1年物など期間の長い物も上昇基調が継続している。金利上昇に伴った割高感が意識されるなか、ハイテクなど高PERのグロース株(成長株)に売りが膨らんだ。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(下落49、上昇2、変わらず1)。また、ITやハイテクなど「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は5.7%安と急反落した。科技指数の組み入れウエート上位では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が9.0%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が8.2%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が5.8%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が4.5%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.2%安と値を下げている。


半導体セクターも安い。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が8.9%、華虹半導体(1347/HK)が7.1%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.7%ずつ下落した。半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMが26日公表した通期決算は、純利益が2.6倍に拡大するなど堅調だったものの、好材料の出尽くしが意識された(前日は7.9%高と急伸)。


他の個別銘柄では、リチウム製品の江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が10.9%安と大きく下落。第三者割当増資計画を発表したことが嫌気された。半面、テレビ生産大手の創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)は2.1%上昇。20年12月通期での大幅増益を予告したことが買い手掛かりとなっている。


本土市場は大幅反落。主要指標の上海総合指数は、前日比2.1%安の3509.08ポイントで取引を終了した。酒造株が安い。非鉄金属、エネルギー株、金融株、ハイテク株など幅広いセクターが売られた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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