東京ドーム、池上通、N・フィールドなど/本日の注目個別銘柄

2020年11月30日 16:02

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記事提供元:フィスコ


<9684> スクエニHD 6410 +250続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を7500円としている。11月に投入されたソニーのPS5の本格普及が始動する21年度以降、主力タイトルのリピート販売と新タイトルで、HD事業に恩恵を受ける可能性がいと評価しているようだ。今年度前半投入タイトルの販売不振による業績低調は、既に株価に織り込まれているとも指摘。

<7709> クボテック 369 +34後場に入って急伸、一時ストップ高。画像処理検査エンジン事業チームを発足させると本日発表し、買い手掛かり材料とさた。様々な顧客ニーズに応えられる画像処理外観検査用のエンジンを開発し、従来の液晶向け以外の分野にも進出していく方針。社長直轄のプロジェクトチームで12月1日より活動を開始する。業績インパクトなどは不明だが、値幅取り妙味が強まりやすい銘柄でもあり、短期資金の関心が集中する格好へ。

<3436> SUMCO 2114 +166大幅続伸。本日で12日連続の上昇となっている。年初来高値も更新していることで、需給妙味なども高まってきているようだ。本日は、独シルトロニックが台湾グローバルウェーハズへの売却交渉を進めていると発表していることが買い材料視されている。買収が実現すれば、競合企業の減少による需給のひっ迫なども想定される状況のようだ。シリコンウエハーメーカーでは信越化学なども堅調な動きに。

<3681> ブイキューブ 3370 +205大幅続伸。先週末には東京都の小池知事が、「テレワークの実施率が下がってきている」として、あらためてテレワークの推進を呼びかけている。また、本日はビデオ会議サービスを提供する米ズームビデオが決算発表を控えており、巣ごもり銘柄として好決算の発表が期待されている。同社などのテレワーク関連にとって関心が高まりやすい状況となっているようだ。

<9202> ANA 2517.5 -22.5続落。公募増資で最大約3321億円を調達すると発表。最大1億4000万株を発行することで株式数は最大約4割増える。調達資金はボーイング787型機の導入費用や既存機の客室改修などに充てるようだ。株式価値は希薄化することになるが、先に観測報道も伝わっていることで、あらたにネガティブ視する動きは限定的。すでに公募増資を実施した日本航空の株価下落も限られていることで、買い戻しの動きなどもみられた。

<6077> N・フィールド 785 -93大幅反落。いちよし証券ではレーティングを「A」から「B」に格下げ、フェアバリューを900円としている。精神医療分野の訪問看護事業の潜在成長力の高さを引き続き評価するとしているが、足元の株価上昇を反映したもよう。課題の看護師の生産性も安定してきており、今後は成長戦略の再構築が必要と考えているようだ。なお、20年12月期営業利益は会社計画6憶円を上回る7.5億円、前期比56.9%増を予想。

<6771> 池上通 949 +150ストップ高。世界最速の最大70万錠/時の処理能力、並びに、高精度な錠剤全周検査を可能にした錠剤検査装置TIE-10000を新開発したと発表している。20年12月より製薬業界を中心に販売を開始していく計画のようだ。ジェネリック医薬品の使用促進による医薬品生産量の急速な増加などを背景として、今後の業績への寄与が期待される状況となっているもよう。

<3415> 東京ベース 487 +38大幅反発。12月1日~12月4日の期間で予定していた立会外分売の実施を中止すると発表している。実施発表後から先週末までの間に11.9%の株価下落となったことで、分売人より中止の申し出を受けたようだ。分配予定株式数は232万株であった。需給悪化を警戒した売りに押される形となっていたが、分配中止により、こうした警戒感が当面は払拭される状況となっている。

<9681> 東京ドーム 1347 +300ストップ高。三井不動産がTOBを実施して完全子会社化することを正式に発表している。TOB価格は1300円で、TOB観測報道が伝わる前日の26日終値比で約45%のプレミアムとなる。会社側でもTOBに賛同の意を表明している。ただ、筆頭株主のオアシス・マネジメントでは過去に、1株1300円で全株を取得する意向を表明していたとも伝わっており、今回のTOB価格には引き上げ余地が残るとの見方もあるようだ。《ST》

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