欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、円売り継続もドル買いは一服

2020年11月24日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、円売り継続もドル買いは一服
24日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。新型コロナウイルスのワクチン開発期待で、リスク選好的な円売りは継続の見通し。ただ、米経済指標にらみで、減速懸念が広がれば前日のドル買いは修正されそうだ。

23日は欧米のPMIが注目され、欧州では制限強化を反映して主にサービス業が悪化し、景気の好不況の節目である50を下回った。対照的に米国は予想外に堅調となったことで、先行きの回復鈍化への懸念が後退しドル買い優勢に。ワクチン開発による早期実用化への観測でリスク選好的な円売りも強まり、主要通貨は対円で上昇基調に振れた。本日アジア市場もその流れを受け継ぎ、株高を背景に安全通貨売りが続く。ドル・円は日経平均株価の強含みで円売りに押され、104円半ばで底堅く推移した。

この後の海外市場でもリスク選好ムードは継続しよう。ワクチン実用化に関しては、12月11日にも米ファイザー製が接種可能とされ、引き続き材料視されやすい。目先は株価や長期金利、原油価格を押し上げる要因となり、円売り地合いの見通し。ただ、足元の米経済指標でPMIを除き弱い内容が目立ち、今晩の消費者信頼感指数が鈍化すれば前日のドル買いは修正されそうだ。また、バイデン次期政権で財務長官にハト派のイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長の就任が取りざたされ、ドル買いを抑制しよう。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・11月IFO企業景況感指数(予想:90.3、10月:92.7)
・23:00 米・9月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.5%、8月:+1.5%)
・23:00 米・9月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+4.80%、8月:+5.18%)
・24:00 米・11月消費者信頼感指数(予想:97.9、10月:100.9)
・24:00 米・11月リッチモンド連銀製造業指数(予想:21、10月:29)
・01:00 ブラード米セントルイス連銀総裁オンラインセミナー主席
・02:00 ウィリアムズNY連銀総裁質疑応答
・03:00 米財務省・7年債入札《FA》

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