NTTドコモ、グリー、Jフロントなど/本日の注目個別銘柄

2020年9月30日 17:19

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記事提供元:フィスコ


<9437> NTTドコモ 3885.0 +672.0急騰。前日はNTT<9432>による完全子会社化報道が伝わりストップ高比例配分となったが、その後TOBによる完全子会社化を正式発表、本日はTOB価格3900円に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。一方、約4兆2500億円の買収資金の全額を負債で調達すると伝わっているNTTは、財務体質の悪化懸念から大幅続落となる展開に。

<3632> グリー 510 +43急反発。発行済み株式数の8.9%に当たる2000万株、120億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。株主還元の一環、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にすることなどが自社株取得の目的。取得期間は10月1日から21年9月22日まで。500万株の自社株買いを終えたばかりのタイミングであり、インパクトも強まっているもよう。当面の需給面の下支えとして期待感が高まる形に。

<3086> Jフロント 758 +67急騰。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期事業損益は従来の80億円の赤字から2億円の黒字に、通期では70億円の赤字から12億円の黒字に増額している。店舗の営業再開により来店客数などが段階的に増加、人件費や広告宣伝費など経費削減効果も寄与した。新たな通期計画は市場コンセンサスを50億円程度上振れているが、上期上振れ分を反映しているのみであり、さらなる上振れも想定される展開に。

<8168> ケーヨー 877 -148急落。前日に上半期決算を発表、営業益は42.3億円で前年同期比15.3倍となり、9月15日に上方修正した水準での着地となった。また、通期予想を17億円から39億円、前期比7.4倍にまで上方修正した。ただ、上方修正幅は22億円にとどまり、9月15日の上半期増額幅27.5億円と比べると小幅と捉えられた。上方修正を織り込んで株価は高値圏に位置していたため、出尽くし感が優勢となったようだ。

<3377> バイク王 308 +80ストップ高。前日に20年11月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来の2.3億円から7.0億円、前期比3.3倍にまで増額修正、オークション相場の上昇、想定以上のリテール販売の回復などが上振れの背景に。上半期は前年同期比3割の増益にとどまっていたため、下半期は想定以上の業績拡大となる形に。株価水準の値頃感も強く、値幅取りを狙った短期資金の流入も活発化しているようだ。

<7649> スギHD 7440 -570急反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は185億円で前年同期比25.2%増益、従来計画の165億円を上振れ、第1四半期の同20.8%増から増益率も高まる形に。ただ、足元の堅調な既存店推移などもあって、株価は前日にかけて高値更新基調となっていた。通期予想据え置きなどから決算サプライズも限定的であったため、目先の出尽くし感からの利食い売りが優勢となっているようだ。

<3050> DCM 1448 -71大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は223億円で前年同期比75.9%増益、9月18日に発表している上方修正水準での着地となった。中間期末配当金は従来計画の14円から16円に引き上げ。一方、通期予想は301億円で前期比44.5%増、9月18日の上方修正水準を据え置いている。決算にネガティブなインパクトはないものの、株価が高値圏にあることで、出尽くし感からの利食い売りが優勢に。

<3475> グッドコムA 2623 -168大幅反落。10月末を基準日として、1:2の株式分割を実施すると発表、流動性向上を図ることで投資家層の拡充を狙っているもよう。また、年間配当金を61円から68円に引き上げることも発表している。一方、「プレミアム優待倶楽部」のポイントを贈呈していた株主優待制度は廃止するとしている。好業績を評価して株価の上昇ピッチも速まっていたことから、優待廃止のネガティブ材料がクローズアップされる形に。

<7276> 小糸製 5350 -350大幅反落。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業損益は従来の20億円の赤字から40億円の黒字に、通期では180億円の黒字から240億円の黒字に増額している。国内外における自動車生産が想定以上に回復し、主力の自動車照明事業が上振れる格好のようだ。第1四半期は74億円の赤字であった。ただ、通期の市場コンセンサスは450億円程度の黒字であり、修正幅は想定よりも小幅との見方が優勢のようだ。

<2206> グリコ 4715 +35反発。野村證券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を6200円としている。更なる利益成長に向けた体制整備がほぼ完了し、20年12月期から再成長フェーズに入ったと判断しているもよう。国内冷菓や海外事業の売上拡大によって、来年度以降の3年間は営業利益年率7%成長と、加工食品業界平均を上回る利益成長を予想。中国、アセアン、米国など、中期的な海外成長余地も大きいとみているもよう。《US》

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