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使い捨てプラスチックと古紙から強化プラスチックを再生 古河電工の新技術
新技術の概要。(画像:古河電気工業発表資料より)[写真拡大]
レジ袋や食品容器などの使い捨てプラスチックは、リサイクルが困難である。従って現状では、世界的に見ても焼却や埋め立て、あるいは放置されているのが実情なのだが、今回、古河電気工業(古河電工)は、使い捨てプラスチックと古紙を原材料に、強化プラスチックを再生する技術を開発したと発表した。
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自治体にもよるであろうが、プラスチックごみの分別回収、というものが人口に膾炙するようになって久しい。しかし回収されたプラスチックが、例えば古新聞を再生紙にするように、マテリアルリサイクルされることは少ない。
その原因は一つではない。まず分別回収された時点で、紙や異種プラスチックなどが混在しており、プラスチックとしての強度が低くなってしまうということ。またそもそもの回収されたプラスチック自体が、複数種類のプラスチックと紙によって構成されている場合が多々あること、などである。
今回の新技術は、プラスチックと紙から強化プラスチックを作るというものなわけであるが、まず、紙というのはセルロースを主成分に、その繊維同士が水素結合したものである。通常、セルロースとプラスチックは混ざり合うことがない。だが今回の技術を用いると、紙をセルロースの繊維に解きほぐしながらプラスチックに分散させて、プラスチックの強度を高めることができるという。これはかつて世界に類を見なかったものである。
この技術を用いると、強度は元のプラスチックのおよそ2倍となる。レジ袋のような軟弱なプラスチックが、荷物積載用パレットに使われる高強度なプラスチック材料に変えられるわけである。また、プラスチックと紙の積層フィルムでできた飲料用紙パックを、ガラス繊維強化プラスチックなみの強度のマテリアルに変えることもできるという。
古河電工は、既に3月から量産ラインを稼働しており、6月からこの技術を用いたケーブル関連製品の販売を開始する。なお、6月18日・19日にドイツのデュッセルドルフで開かれる「Plastics Recycling Technology」において、テトラパック社と共同での技術発表が行われる予定となっている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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