小中高校にAI型タブレット教材「Qubena」を3カ月間無償提供 COMPASS

2019年5月17日 08:18

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「Qubena」のイメージ。(画像: COMPASSの発表資料より)

「Qubena」のイメージ。(画像: COMPASSの発表資料より)[写真拡大]

 学習コンテンツの制作・配信事業や学習塾の運営を手掛けるCOMPASS(東京都品川区)は15日、AI(人工知能)を活用したタブレット教材「Qubena(キュビナ)」を、全国の小中学校、高校を対象に、3カ月間無償で提供するキャンペーンを実施することを発表、提供先となる学校の募集を開始した。

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 近年、教育現場ではスマホやタブレットを利用した学習プログラムが増えている。生徒の学習進度や理解度に合わせて学習できることから、家庭学習だけでなく、学校や学習塾などの教育機関でも盛んに導入されているようだ。

 COMPASSが開発したAI教材Qubenaもその一つ。操作ログや計算の過程、回答データをAIによって分析し生徒一人一人のつまずきやすい原因やポイントを特定、その生徒に最適な問題へと誘導する。Qubenaを利用することで学習効率が上がり、同社が運営する学習塾では中学校数学の1学年分の学習範囲を平均28時間で修了したという。

 対応する教科は小中学校の算数・数学と高校数学のIA、IIBとなり、高校数学の教材は、学習塾大手の河合塾と共同開発している。手書き入力や、定規、コンパス、分度器を使った作図もできる。最近では学校だけでなく、静岡銀行の理系・IT人材育成の取り組みにも利用されるなど、成人向けにも採用されている。

 今回のキャンペーンでは、Qubenaと指導者向け管理ツール「QubenaManager(キュビナマネージャー)」を、9月1日から12月31日まで無償で利用できる。募集校数は10校、募集期間は6月30日まで。学習データの提供や、iPadなどの対応デバイスやインターネット接続環境が整っているなど、いくつかの条件がある。

 COMPASSは、オンライン家庭教師サービス「Qubena Wiz(キュビナウィズ)」も開発しており、ユーザー数は2万3,000人。今年4月には英語のAI教材を河合塾と共同で開発している。またQubenaのベースエンジンであり、Qubena以外の教材にも適用できる教育用人工知能型エンジン「COMPASS ENGINE(コンパスエンジン)」の提供も行っている。(記事:Kei_T・記事一覧を見る

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