副業を始める前に覚えておきたい確定申告のポイント 申告しないとどうなる

2019年4月1日 10:47

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 近年、副業を推進する動きが広がっているが、副業を始めると避けて通れないのが「確定申告」だ。会社に勤めているとお金の処理は全て会社が行ってくれるが、副業で得た収入の申告については自分で行う必要がある。申告漏れが起こらないよう、確定申告についてしっかりと理解を深めていこう。

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■確定申告とは

 確定申告とは前年の所得を申告し税金を納める手続きのことである。また、過払いの税金がある場合は確定申告を行うことで還付されるので、損をしないためにも必ず申告を行おう。申告期間は毎年2月中旬から3月中旬となっている。

■副業で確定申告が必要となるケースとは

 副業を行っており、下記に該当する場合は確定申告が必要となる。

 1、副業での所得が20万円を超える場合
 確定申告の必要性は「収入」ではなく「所得」によって決められる。収入と所得は混同しがちだが全くの別物だ。収入は仕事によって得た全ての報酬額を表したもの。所得は収入から必要経費を差し引いたものとなる。例えば、副業による収入が30万円あったとしても、経費に20万円費やしていたとすれば所得は10万円となり申告は不要となる。

 2、給与を2カ所以上から得ている場合
 給与を2カ所以上から得ている場合は、全ての所得を合算した金額で年末調整を行う必要がある。たとえ、1社で年末調整済みでも他社からの給与は合算されていないため、確定申告を行う必要があるということはしっかりと覚えておこう。

■確定申告をしないとどうなるのか

 確定申告の必要があるにも関わらず申告を怠った場合には、「無申告加算税」が加算されることになるため注意が必要だ。「無申告加算税」は税額50万円までは15%、50万円以上の部分に関しては20%の金額を支払う必要がある。なお申告期間を過ぎたとしても、税務署に勧告される前に納税を行えば、「無申告加算税」は税額の5%と軽減される。

■まとめ

 副業を始めた際は、確定申告が必要となる。たとえ意図的ではなかったとしても、期限内に申告を行わなければ税金が加算されることになり非常に痛手だ。約1ヵ月の申告期間が設けられているので、申告忘れがないように余裕を持って手続きを行おう。

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