パナソニック、AIで手書き文字の認識精度向上 帳票認識ライブラリーにオプション

2019年2月22日 21:57

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「帳票認識ライブラリー AI手書き文字認識オプション」(画像: パナソニックソリューションテクノロジー発表資料より)

「帳票認識ライブラリー AI手書き文字認識オプション」(画像: パナソニックソリューションテクノロジー発表資料より)[写真拡大]

 パナソニックソリューションテクノロジー(以下、パナソニック)は22日、同社が提供する「帳票認識ライブラリー」の機能として「帳票認識ライブラリー AI手書き認識オプション」の提供を開始するとを発表した。このオプションは、AI技術の「ディープラーニング」を活用することで文字認識率の制度を向上させたもので、「金融機関の手書き伝票」や「アンケート用紙」の読み取りなど、高い読み取り精度が求められる業務での活用を見込む。

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 パナソニックが提供する「帳票認識ライブラリー」は、帳票内の文字画像やマークシートなどを読み取ることができる帳票向けOCRシステム用の開発ツールキットで、累計出荷台数は1,000万以上の実績を持つ。ソフトウェア開発者に向けて提供しており、手書き伝票の読み取りソフトなどといったプログラムの作成時に組み込むことができる。同社は「帳票認識ライブラリー」の機能として、これまでもOCRによる手書き文字を認識する機能を提供していたが、手書き文字は大きさや書き手の癖などにより読み取りが難しく、認識率の精度向上が課題であった。

 今回提供開始した文字認識オプションでは、ディープラーニングというAI技術を用いることで、手書き文字の認識率は従来製品と比べて75%向上。ディープラーニングの活用により、これまでの製品では難しかった「隣接文字が接触している手書き文字の読み取り」や「村のような左右に部首が分かれた文字の認識」、「小さなひらがな文字やカタカナ文字の認識」などに対応できるようになったという。

 これまでのOCRシステムは認識率精度の低さから、手書き帳票を読み取った後に読み取った文字が正しいかをオペレーターがチェックし、誤認識文字の補正入力が必要であった。このためオペレーターのチェックや、入力負荷削減のための機能が求められており、認識精度が高まった今回の「AI手書き認識オプション」により、データエントリー業務の効率化が期待される。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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