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ほやほやの上場企業「SKIYAKI」に贈る言葉
SKIYAKIは昨年10月に株式を公開した、湯気が立つ上場企業。業務範囲は広いが主業は「FC」と「EC」。前者は内外の音楽アーチストなどのファンクラブの運営。後者はプラットホームにサイトを持つ内外の音楽アーチストなどのCD・DVDやグッズの販売。
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上場後初となる2018年1月期は、通期計画に対する開示済みの第3四半期実績の進捗率で「売上高79%、営業利益79%、最終利益72%」と上々のスタート。会社四季報などは19年1月期を例えば営業利益で37%増と独自予想をし「順調継続」としている。
順調はまさに「ご同慶の至り」だが、なぜこんな社名をつけたのかが興味深い。ホームページには「SKIYAKIは海外でも通じる代表的な日本語であり、これまで発売された日本の曲の中で唯一、全米Billboardシングルチャートで週間ランキング1位を獲得した“上を向いて歩こう”(坂本九)の海外での曲名でもある。日本発の音楽として重要な位置づけにあるスキヤキを社名として掲げ、常にグローバルな視点でのビジネス創出を目指していく」と記されている。
こんなメッセージに触れ脳裏を走ったのは、ソニーの元社長・会長だった故盛田昭夫氏の言葉だった。「1958年に東京通信工業からソニーに社名を変える際、社内は大反対だった。役員ですら“せめてソニー通信工業でないと、なんの会社かも分からない”といった具合だった。だが当時社長だった井深(大、故人)さんと私は反対論を撥ねつけとおした。二人の間には将来のソニー像が出来上がっていたからだ。金融機関も備えた企業グループを作り上げる上げることだった。そのためにはソニーでなくてはならなかったのだ」。現にこの耳にした。そして事実ソニーは金融機関も持つ複合企業になった。「本当は銀行を持ちたかった。銀行の設立基準も満たしたが、行政の壁の前に果たせなかった」とも聞かされた。しかし次善策としていまや業界で5指に入るソニー生命をその手にした。
グローバル視点でのビジネス創出を掲げるSKIYAKIに、上場祝いとして盛田氏の言葉を贈りたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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