11日の米国市場ダイジェスト:ダウ205ドル高、税制改革受けた業績拡大期待強まる

2018年1月12日 07:53

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記事提供元:フィスコ


*07:53JST 11日の米国市場ダイジェスト:ダウ205ドル高、税制改革受けた業績拡大期待強まる
■NY株式:ダウ205ドル高、税制改革受けた業績拡大期待強まる

11日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は205.60ドル高の25574.73、ナスダックは58.21ポイント高の7211.78で取引を終了した。10-12月期決算発表シーズンを控えて、複数の大手企業が最低賃金を引き上げたほか、航空大手決算で業績見通しが上振れるなど、税制改革による企業業績への好影響が未だに十分株価に織り込まれていないとの見方から終日堅調推移となった。主要株価指数は揃って過去最高値を更新した。セクター別では、メディアやエネルギーが上昇する一方で不動産や家庭用品・パーソナル用品が下落した。

航空大手のデルタ航空(DAL)は予想を上回る決算を発表し、法人税減税を理由に2018年の業績見通しを大幅に引き上げたことで上昇。複写機のゼロックス(XRX)は、富士フィルムと重要な案件について協議しているとの報道を受け上昇。住宅メーカーのKBホーム(KBH)は、好決算を発表して堅調推移となった。小売最大手で、米民間企業では最大の雇用主であるウォルマート(WMT)は、臨時ボーナスの支給や最低賃金引き上げる一方で、傘下の会員制卸売店サムズクラブを数十店舗閉鎖する計画が報じられ小幅上昇にとどまった。

米国内での売上比率の多い中小型株ほど減税の恩恵を受けると考えられており、中小型株で構成されるラッセル2000指数も本日2%近い上昇となり、過去最高値を更新した。


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■NY為替:ドル・円は一時111円23銭まで下落

米財務省が実施した30年債入札(120億ドル、リオープン)が順調だったことで、30年債利回りが2.88%台から2.86%台に低下、10年債利回りが2.54%台から2.53%台に低下している。

入札結果の発表後、ドル・円は111円35銭から111円23銭まで下落し、ユーロ・ドルは1.2038ドルから1.2048ドルまで上昇しており、ドル売りが優勢になっている。


■NY原油:続伸で63.80ドル、イラン核合意に絡む思惑などから買い先行

NY原油先物は続伸(NYMEX原油2月限終値:63.80↑0.23)。64.77ドルまで上昇した後、いったん63.73ドルまで下落した。米国が「イラン核合意に基づく制裁停止を続けるかどうか、12日に決定する」としていることで、思惑的な買いが先行した。また、欧州中央銀行(ECB)の12月理事会議事要旨でガイダンス変更に言及があったことからユーロ高・ドル安となり、割安感による買いも広がった。ただ、引けにかけては利益確定とみられる売りが徐々に優勢となり、上昇幅を縮小することとなった。ブレント原油先物3月限が一時70.05ドルをつけた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.66ドル +0.11ドル(+0.36%)
モルガン・スタンレー(MS) 54.20ドル +0.27ドル(+0.50%)
ゴールドマン・サックス(GS)255.13ドル +0.80ドル(+0.31%)
インテル(INTC)      43.41ドル +0.91ドル(+2.14%)
アップル(AAPL)      175.28ドル +0.99ドル(+0.57%)
アルファベット(GOOG)   1105.52ドル +2.91ドル(+0.26%)
フェイスブック(FB)    187.77ドル -0.07ドル(-0.04%)
キャタピラー(CAT)     169.20ドル +0.33ドル(+2.01%)
アルコア(AA)       56.91ドル +0.74ドル(+1.32%)
ウォルマート(WMT)     100.02ドル +0.35ドル(+0.35%)
スプリント(S)       5.69ドル +0.07ドル(+1.25%)《HT》

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