冷凍米飯などの国内市場好調、「チャーハン戦争」勃発へ

2017年12月22日 16:55

印刷

市場調査の結果。(画像: 富士経済の発表資料より)

市場調査の結果。(画像: 富士経済の発表資料より)[写真拡大]

 富士経済は21日、米飯類・デザート類・めん類などの市場調査結果を発表した。注目市場は以下の通り。

■バラタイプ冷凍米飯類(チャーハン、ピラフなど)

 22年の市場は16年比16.5%増の931億円と予測。15年にリニューアルされた「本格炒め炒飯」(ニチレイフーズ)や「ザ・チャーハン」(味の素冷凍食品)の発売により市場は盛り上がり、商品投入や積極的なプロモーション活動が行われたことで、16年の市場は前年比13.8%増となったという。

 なかでも味の素の「ザ・チャーハン」は、これまでの冷凍チャーハンのイメージを覆す「大容量」かつ「香り」を重視した男性向け商品として市場の火付け役となった。味の素の参入より一気に市場が活性化した冷凍チャーハンは、各企業の商品が軒並みヒットしていることから、既存の冷凍食品利用層外にも市場が拡大しているという。

 16年に落ち込みが見られたピラフも参入企業が業務用・市販用共に拡充を図っていることから回復が見込まれている。バラタイプ冷凍米飯類は業務用も人手不足を省力化で補う外食店向け需要が見込めることから、今後も順調に拡大していくという。

■栄養バランス食(ソリッドタイプ)

 22年の市場は16年比17.6%増の427億円と予測。たんぱく質や炭水化物がバランス良く配合された固形状の栄養補助食品を対象としている。

 14年から「カロリーメイト」「ソイジョイ」(大塚製薬)、「一本満足バー」(アサヒグループ食品)など各企業の主力ブランドが好調。16年にはプロテインを多く含む「ウイダーinバー」(森永製菓)のヒットにより市場は好調に推移、17年は前年比3.9%増が見込まれている。

 たんぱく質ダイエットブームにより「ウイダーinバー」のようなプロテインを含む商品の投入が今後も期待され、男性だけではなく女性にも浸透していることから市場は大きく拡大すると見込んでいる。

■ギリシャヨーグルト

 22年の市場は16年比22.2%増の132億円と予測。16年は「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」(森永乳業)、「ダノンオイコス」(ダノンジャパン)という商品の好調により、市場が前年比25.6%増と急伸している。機能性ヨーグルトのヒットによる売り場面積拡大が、ギリシャヨーグルトにも好影響を与えているという。参入企業が相次いでいることから今後も順調に伸長すると見込んでいる。

関連キーワード

関連記事