TKP Research Memo(6):出店計画の達成に向けて順調に進捗。イベントプロデュース事業へも本格参入

2017年11月16日 15:16

印刷

記事提供元:フィスコ


*15:16JST TKP Research Memo(6):出店計画の達成に向けて順調に進捗。イベントプロデュース事業へも本格参入
■ティーケーピー<3479>の活動実績

1. 出店実績
今期は、料飲等売上を伴う高付加価値グレード(上位3グレード)の拠点を積極的に出店することにより、2018年2月期末の会議室数を1,946室(前期末比+194室)に伸ばす計画である。上期の進捗として、2017年8月末の会議室数は1,813室(前期末比+61室)にとどまったが、上位3グレードを軸として着実に伸ばすことができた。また、下期の出店見込みについても、既に20拠点(会議室・宴会場)が機関決定(2017年10月時点)しており、出店計画達成のめどはついている。

一方、注力分野である宿泊施設についても、上期は「アジュール竹芝」(浜松町)※及び「レクトーレ湯河原」の運用を開始した。その結果、2017年8月末時点の拠点数は、レクトーレ(5拠点)、石のや、アジュール竹芝、アパホテル(3拠点)の合計10拠点となっている。また、下期には、アパホテル(西葛西)及びファーストキャビン(名古屋)をオープンする。

※藤田観光<9722>が、1991年以来、東京都職員共済組合からの運営受託契約によりホテル運営を続けてきた宿泊施設であるが、2017年3月末の契約終了に伴い、同社が買い取ったものである。都心型「リゾート研修シティホテル」へのリノベーション(改修工事)を施した上で、2017年4月にリニューアルオープンしたが、今後はさらに付加価値を高め、宿泊料金の引き上げや客室数の増室(+100室)により、2~3年かけて本格的な稼働(業績貢献)を目指す計画である。


2. イベントプロデュース事業への展開
2017年9月には、メジャース(本社:東京都港区)の子会社化(100%株式取得)により、イベントプロデュース事業へも本格的に参入した。メジャースは、企業の大型イベント、セミナーや展示会などの企業のイベント運営活動を支援しており、戦略の立案から、企画、実施、効果測定などを手がけるマーケティングプロデュース事業とともに、クラウド型イベント管理システム「Event Cloud Mix」を提供しており、サービスとITシステムの両軸から企業のイベント運営を支援する企業である。

特に、マーケティングプロデュース事業では、大手グローバルIT企業などのマーケティングパートナーとして年間を通じた業務支援を含め、今まで3,000件以上の案件をプロデュースした実績とノウハウを有する。また、「Event Cloud Mix」は、イベントにおける集客活動、登録管理、来場管理、また出展者や講演者情報の管理に至るまで100以上の機能をオールインワンで運用でき、オリジナルイベントアプリや、イベントサイト作成などすべてがシステム内での作業を完結できるため、イベント運営の課題に広く取り組むことができるクラウド型イベント管理システムである。

同社は、これまで蓄積してきたハード面の強みや顧客基盤に、メジャースの持つソフト面の強みを融合することで新たな市場を取り込むとともに、既存顧客に対するアップセル(イベント案件による売上拡大)を狙う戦略である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)《HN》

関連記事