14日の米国市場ダイジェスト:ダウ30ドル安、税制改革への懸念が相場の重し

2017年11月15日 07:40

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記事提供元:フィスコ


*07:40JST 14日の米国市場ダイジェスト:ダウ30ドル安、税制改革への懸念が相場の重し
■NY株式:ダウ30ドル安、税制改革への懸念が相場の重し

14日の米国株式相場は下落。ダウ平均は30.23ドル安の23409.47、ナスダックは19.72ポイント安の6737.87で取引を終了した。アジア・欧州株が概ね全面安となり、米国株にも売りが先行。税制改革への先行き懸念や原油安が上値を抑え、終日軟調推移となった。10月生産者物価指数(PPI)は予想を上振れたものの、相場への影響は限定的だった。セクター別では、公益事業や小売が上昇する一方でエネルギーや電気通信サービスが下落した。

原油相場の下落でチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。ディスカウントストアのTJX(TJX)は既存店売上高が予想を下振れ、下落。スポーツ用品小売のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は弱気な通期見通しが嫌気され、売られた。一方で、レストランチェーンのバッファロー・ワイルド・ウイングス(BWLD)はプライベート・エクイティ(PE)による買収提案が報じられ、大幅上昇。自動車部品小売のアドバンス・オート・パーツ(AAP)はコスト削減が奏功して一株利益が予想を上回り、急騰した。

セントルイス連銀総裁がインフレ率が目標に到達するまで利上げを見送るべきとの考えを示した一方で、アトランタ連銀総裁はインフレが軟調でも、緩やかな利上げが適切との見方を示すなど、連銀高官の間で意見が分かれている。

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■NY為替:ユーロ上昇、7-9月期独GDP成長は予想を上回る

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円60銭から113円31銭まで下落し、113円45銭で引けた。欧州諸国の株安を嫌気したリスク回避のドル売り・円買いが優勢となったが、その後、米国の10月生産者物価指数は前年比+2.8%、コア指数は同比+2.4%と市場予想を上回ったことから、リスク回避のドル売りは一段落した。

ユーロ・ドルは、1.1739ドルから1.1805ドルまで上昇し、1.1796ドルで引けた。予想を上回ったドイツの7-9月GDP速報値を好感したユーロ買いが強まった。ユーロ・円は、133円17銭から133円83銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.3092ドルから1.3187ドルまで上昇した。英国のインフレ率の上昇で、金利先高感を受けたポンド買いが再燃した。ドル・スイスは、0.9926フランから0.9882フランへ下落した。


■NY原油:小幅高で56.76ドル、OPEC主導による減産期限延長への期待も

NYMEX原油12月限終値:55.70 ↓1.06。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-1.06ドルの55.70ドルで取引を終えた。国際エネルギー機関(IEA)が2018年の石油需要見通しを引き下げたことが要因。石油輸出国機構(OPEC)主導による減産延長への期待はあるものの、2018年の世界の原油需要は想定以上に減少する可能性があることから、需給関係の大幅な改善は期待できないとの見方がさらに広がった。ロシアはOPEC主導の減産期間について態度を固めていないとの見方も出ており、原油先物は軟調推移となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.24ドル -0.16ドル(-0.41%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.38ドル -0.25ドル(-0.27%)
ゴールドマン・サックス(GS)237.24ドル -3.03ドル(+0.05%)
インテル(INTC)      45.86ドル +0.11ドル(+0.37%)
アップル(AAPL)      171.34ドル -2.63ドル(-0.40%)
アルファベット(GOOG)   1026.00ドル +0.25ドル(-0.23%)
フェイスブック(FB)    178.07ドル -0.70ドル(-0.39%)
キャタピラー(CAT)     137.54ドル +1.01ドル(+0.74%)
アルコア(AA)       41.87ドル -1.26ドル(-2.92%)
ウォルマート(WMT)     91.09ドル +0.10ドル(+0.11%)
スプリント(S)       5.93ドル -0.10ドル(-1.66%)《HT》

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