NGC253銀河の観測、スターバースト心臓部に「分子の密林」が発見される

2017年11月12日 11:53

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スターバースト銀河の一つ、NGC253銀河。

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 宇宙の様々な銀河の中で、とりわけ活発に星々を生み出している活動的な銀河をスターバースト銀河という。爆発的星形成銀河とも呼ばれ、その一つとしてNGC253銀河が知られる。今回、東京大学と国立天文台の共同研究グループは、アルマ望遠鏡によってこの銀河の中心部が「分子の密林」というべき星間物質の集積状態に置かれていることを明らかにした。

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 2016年にNASAが発表した仮説によれば、地球から観測可能な範囲にある銀河の数は2兆個であるという。その正誤についてはここでは論じないが、ともかく、途方もない数が存在することは間違いない。そして、銀河には新しい銀河もあれば古い銀河もあり、活動的な銀河もあればそうでない銀河もある。前述の通り、活動的な銀河の一種にスターバースト銀河があり、約1,100万光年先、つまり地球から「比較的近く」にあるスターバースト銀河がNGC253である。

 スターバースト銀河はその活動のために多量の星間物質、つまり星々の間のガスや塵などを内包しており、可視光線で内部を見通すことができない。しかし、分子ガスや塵が発する電波であれば観測することが可能であると、理論的には考えられる。

 従来の電波望遠鏡の分解能では、NGC253の心臓部がどうなっているかは、ぼんやりとしか分からなかった。しかし、世界最新鋭の電波望遠鏡であるアルマ望遠鏡は、その観測を可能とした。

 その観測によると、NGC253の心臓部には8個の巨大な星間物質塊がある。いずれも、30光年ほどの直径を持つ。いずれも多種多様な分子を含んでいるが、その輝線を詳細に分析したところ、8つともかなり異なっており、それぞれの「個性」を有していたという。このような「分子の密林」というべき特異環境が、我々のいる銀河系の外部で見つかったのは初めてのことである。

 なお、研究の詳細は、Astrophysical Journalに発表されている。(藤沢文太)

関連キーワードNASA電波望遠鏡国立天文台東京大学アルマ望遠鏡

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