国内株式市場見通し:海外投資家のスタンスと物色対象の変化を見極め

2017年11月11日 15:52

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記事提供元:フィスコ


*15:52JST 国内株式市場見通し:海外投資家のスタンスと物色対象の変化を見極め
先週の日経平均は上昇。週間ベースでは9週連続で上昇し、9日には一時23382.15円と1992年1月以来となる高値を更新した。内閣府の景気基準日付では、バブル崩壊に伴う景気後退期は1991年3月- 1993年10月であり、バブル崩壊後の戻り高値を更新した格好となった。決算発表が本格化するなかで決算内容を見極めたいとする模様眺めムードがありつつも、海外勢によるインデックスに絡んだ資金流入が続く中、強いトレンドが続いた。ただし、23000円を回復した9日の値動きは、前場に450円を超える上昇となったが、午後は下げに転じると一時400円近くの下落となるなど、日中値幅は850円を超えた。出来高も今年最大となった。この荒い値動きで目先的なピーク感が意識されるなか、翌10日は米株安の流れもあって売り先行の展開となり、日経平均はこれまで支持線として機能していた5日線を割り込んでいる。

今週はやや方向感の掴みづらい相場展開になりそうだ。日経平均の9日の乱高下によって、いったんはピーク感が意識されやすい状況である。また、世界株高のなか、世界3位の再保険会社、ドイツのハノーバー再保険は、約9億5300万ユーロ(約126億円)に上る株式ポートフォリオを全て売却したと明らかにした。報道によると、株は売り時と判断、株価急落に備えた引当金は不要となり、保険金支払いに充当すると伝えている。弱気になる必要はないものの、こういった報道を受けて、瞬間的な調整局面においては、利益確定が強まる可能性もありそうだ。

米国では先週、トランプ政権が経済政策の柱に掲げる税制改革について、議会上院の共和党は、法人税の税率を20%に引き下げる時期を財政赤字の拡大を抑えるため1年先送りして2019年とする下院とは異なる法案をまとめた。今後調整が難航することが予想されるなか、これまで世界株高をけん引してきた米国市場においても利益確定の流れが強まる可能性があり、注視する必要があるだろう。

とはいえ需給状況は良好であり、押し目買い意欲は強い。決算シーズン入り直後に決算を発表した安川電機<6506>が、10月24日発表の決算で利食いが強まったものの、その後は強いトレンドが継続しており、連日で高値を更新。需給状況が良好の中では、調整局面が押し目買いの好機になっている。成長期待の大きいソニー<6758>、東京エレクトロン<8035>なども、9日に乱高下をみせたものの、押し目買い意欲は強く、週末は5日線レベルでの底堅い値動きをみせている。

11月第1週(10月30日-11月2日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家による現物と先物合計の売買は、1561億円の買い越し(前週は8566億円の買い越し)だった。現物と先物合算では8連続で買い越している。これが先週後半の乱高下の時にどう変化が出ているかが注目されよう。市場観測では短期筋のヘッジファンドによる利益確定との見方も観測されていたが、買い越し基調に変化はないとしても、いったん売り越しともなれば、これまでのインデックス買いに伴う主力大型株主導の上昇には変化がみられるだろう。

相場のけん引役だった主力処には利益確定も出やすく、売り買いが交錯しやすいだろうが、先高観が後退した訳ではなく、一方で相対的に出遅れている中小型株を見直す流れが期待されそうだ。決算発表はピークが通過したものの、今週も500社近い企業の決算発表が予定されており、決算内容を手掛かりとした物色も活発だろう。決算ピーク通過で国内機関投資家は動きやすくなるため、押し目買い意欲の強さや物色対象の変化を見極めるところである。《FA》

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