【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(2):◆カナダドルに見る材料出尽くし調整◆

2017年11月5日 09:50

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記事提供元:フィスコ


*09:50JST 【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(2):◆カナダドルに見る材料出尽くし調整◆
〇先回り買いの反動、材料出尽くし調整〇

カナダ中銀は7月12日に7年ぶりの利上げを行い、9月6日に追加利上げを行った(各0.25%)。米国を上回る利上げ観測で加ドルは買われていた(9月1ドル=1.2063加ドル)が、先週の政策決定会合で、加ドル高でインフレ率目標水準達成時期の後ずれ、貿易伸び鈍化の見方が示され、急失速した(27日、1.2916加ドル)。週明けは小動きだったようだが、9月利上げ時と比べ、6%程度下落している。

先週、ユーロは対ドルで1.6%下落した。ECBは26日、量的緩和策の大幅縮小(月600→300億ユーロ)を決めたが、想定範囲内で、むしろ超緩和策堅持の姿勢を示したことで、利上げ時期観測は先送りされた。スペイン・カタルーニャ州問題も加わっているので、材料評価は難しいが、6月頃から続いてきたユーロ高シナリオはグラついている。加ドルとユーロのロングポジションの見返りに円ショートが組まれていた部分があるので、ポジション解消は円買い材料となる。

今、最も材料出尽くし感を警戒しなければならないのは、トランプ減税と思われる。減税案自体が無くなるとは思わないが、法案の中身が失望を招いたり、成立前後にその効果に疑問が高まったりした場合に要注意の展開になると考えられる。29日、NAHB(全米住宅建設業者協会、13万社が加盟し900万人を雇用するとされる有力団体)は、住宅ローン控除に関する見直しに反対する姿勢を表明した。共和党案の取りまとめ大詰めで、各ロビー団体が一斉に圧力を強めているようだ。

一方、超党派のシンクタンク・税政策センターは「トランプ税制改革は恒久的な経済効果をそれほどもたらさない」とする分析結果を発表。CEA(米経済諮問委員会)が反論する展開となっている。主張は「減税で当初は経済活動が活発化するが、財政赤字拡大で薄れ、民間の借り入れコストを圧迫する」。経済成長率の見方で分かれ、GDP3%超の成長シナリオが崩れた場合、こういった批判の声が高まろう。なお、11月23日の感謝祭までに、上・下院で個別に可決し、12月に両院擦り合わせ、1月に最終案を大統領に送るスケジュール観。多少のずれ込みの影響は限定的と思われる。

加ドルの調整、6%程度を当て嵌めると、NYダウ21500ドル程度に該当する。7月にもたついた場面でミニ天井を形成した水準だ。上値は青天井相場でメドはないが、一応の下値メドとして意識しておきたい。27日、BAML(バンカメ・メリル)が発表したファンドマネージャー調査によると、年初からの世界株式市場への資金流入は5340億ドルに達し、過去最高13年の2810億ドルの倍近く。株式組み入れ比率は60.7%、キャッシュ比率10.2%(過去最低)。流動性が高まっていることを念頭に置く必要があり、先手先手の動きとなる公算がある。

以上


出所:一尾仁司のデイリーストラテジーマガジン「虎視眈々」(17/10/31号)《CS》

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