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JR東日本、変電設備スリム化実現へ 列車位置情報を活用した実証実験開始
JR東日本は、列車位置情報を用いた効率的な蓄電池の充放電制御の開発を進め、変電設備スリム化の実現を目指している。
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同社では7月に内房線大貫変電所での試験装置の設置工事が完了したことから、列車位置情報を用いて、10月より「変電設備のスリム化」と「効率的な蓄電池の充放電制御」の実証試験を行う。
まず列車位置情報を活用した変電設備スリム化の実証試験だが、列車運行上、電車に電気を供給する機能を持つ変電所にある既存の複数の機器を、「回生電力貯蔵装置」(回生電力とは、電車のブレーキ時に発生する電気エネルギーのこと)に置換することで、変電設備のスリム化を図ろうというものだ。これにより、スリム化が図れるとともにメンテナンスの省力化が見込める。
今回の試験では、変電所の機能がなくとも回生電力貯蔵装置により電車が必要とする電力が供給可能かどうかについて検証する。
続いて「効率的な蓄電池の充放電制御」に関する実証実験だが、同社が既に導入している拝島変電所・桶川変電所・久喜変電所の回生電力貯蔵装置においては、架線電圧の値によって充放電を制御し、電車に電力を供給している。
その結果、実際は電車が電力の供給を必要としない場合でも架線電圧によっては充放電してしまうことがあり、蓄電池容量はこの不必要な充放電を考えて決定せざるを得ない課題が生じていた。
そこでGPSによる列車位置情報を用いて、適正な位置に列車が在線しているときにのみ充放電する制御を行う。これにより、蓄電池の小型化ならびに長寿命化の実現が期待できる。
試験の実施時期は10月25日~2018年6月頃を予定しており、試験終了後に装置は撤去する。試験箇所は大貫変電所管轄内の内房線、君津~上総湊間で、(1)回生電力貯蔵装置による列車への電力供給データの取得、(2)列車位置情報を用いた制御方法の優位性の検証、(3)隣接変電所の異常時を想定した当該装置による列車への電力供給データの取得を行う予定だ。(記事:M_imai・記事一覧を見る)
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