いなげや、移動スーパーに進出 「とくし丸 いなげや1号車」10月26日開業

2017年10月21日 20:40

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移動スーパーとくし丸による販売イメージ。(画像:いなげや発表資料より)

移動スーパーとくし丸による販売イメージ。(画像:いなげや発表資料より)[写真拡大]

 スーパーマーケット大手のいなげやは、10月26日から、移動スーパー事業を展開する。徳島県のとくし丸社とフランチャイズ契約を締結、「移動スーパーとくし丸 いなげや1号車」を地域に走らせる。さし当たっては1号車、いなげや直営の店舗のみの開業となるが、2号車以降は個人事業主による運営になる予定とのこと。

【7月に提携】買い物難民を支援する移動スーパーとくし丸が、いなげや(137店舗)、コモディイイダ(81店舗)と新たに事業提携

 そもそも、いなげやの創業は明治33(1900)年に遡る。創業者・猿渡浪蔵氏は、大八車に野菜や干物、卵や農具などを載せ、東京・多摩地区を巡っていた。以来117年、再びこの原点に回帰し、大八車を軽トラックに変えて、移動スーパーによる行商を始めるという形だ。

 いなげやの創業の地が多摩であり、現在も本社が立川市にある関係からかと思うが、1号車の当面の配達エリアは、多摩地区の小平市(上水新町、小川町、中島町、鷹の台)と東大和市(湖畔地区、芋窪地区、向原地区、新堀地区、仲原地区)になる。

 搭載される商品は300品目、1,000点程度。冷蔵設備は備え付けられている。

 なお、とくし丸そのものは既に全国に243台が稼働中であり、高齢化に伴う買い物弱者の増加という社会的ニーズに対応している。経産省の調べによれば、2015年、買い物弱者の数は全国に700万人であるという。

 また移動スーパーは、地域の食生活を守り、就労機会を生み出す機能を果たすとともに、定期的な地域巡回による防災・防犯などの見回り機能をも有するものである。

 なお、開業を記念した1号車の出発式が、26日の午前9時半から行われる。開催場所は、いなげや小平小川橋店(東京都小平市小川町1-432-1)の駐車場。とくし丸の住友達也社長、いなげやの成瀬直人社長らも臨席する。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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