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堅調なドルは1ドル113円台突破、その背景は? 10月19日のドル円為替
NYダウは堅調で史上最高値となる2万3,000ドルを更新し、日本でも日経平均株価が13日連騰しており1996年以来となる2万1,500円台を記録した。その影響もあり、トレンドとしては円安ドル高だ。1ドル113円台を突破する時間帯も何度か出てきている。
【こちらも】欧州為替:ドル・円は一段安、ユーロ・円の下落で
10月18日は日本市場、欧州市場ともにドル買いの動きが強く、9:30(すべて日本時間で表示)ごろには1ドル112円13銭だったが、23:55には1ドル113円02銭と大きく伸ばした。21:30には9月の住宅着工件数が発表され、大型ハリケーンの影響で事前予想の117.5万戸を下回る112.7万戸であった。同時に発表された9月住宅建設許可件数も事前予想の124.5万戸を下回る121.5万戸だった。どちらも事前予想を下回ることになったが市場は動意薄で、ドルはその後も上昇している。
ドルの下支えになっているのは、大きくは「12月の追加利上げ」「税制改革」の2点になるが、税制改革についてはトランプ大統領が力を入れていくことを連日のようにコメントしている。さらにムニューシン財務長官も年末までに税制改革の法案を成立させると宣言している。12月の追加利上げ観測はすでに80%を突破しており、織り込み済みとなっているが、一抹の不安も残しており、それがFRBの地区連銀経済報告(ベージュブック)の発表前のドル売りに表れている。日付の変わった19日1:40ごろには1ドル112円83銭までドルは下がった。3:00にはベージュブックが発表され、全地区的に経済が緩やかな成長を継続していることが告げられると、12月の追加利上げの正当化はさらに高まっている。8:00ごろには1ドル113円09銭をつけた。
中国の共産党大会は始まったが、北朝鮮の動きはない。24日まで共産党大会は続くことになり、米国第7艦隊の朝鮮半島周辺での訓練も26日まで続くことから予断は許さない。韓国から北朝鮮が米国に予想外の時刻に想像できないほどの打撃を与える可能性がると威嚇したとの報道があり、9:30には1ドル112円88銭までドルが売られている。(記事:ろひもと理穂・記事一覧を見る)
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