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米生物学者、デンキウナギの攻撃の威力を自らの腕で確認
デンキウナギが水面から頭を突き出して敵を攻撃する威力について、米国・ヴァンダービルト大学のKenneth Catania氏が自らの腕を使って調べた結果が発表された(論文、ヴァンダービルト大学のニュース記事、The Registerの記事、The Vergeの記事)。
水面からデンキウナギが飛び出して敵を攻撃する様子は、アレクサンダー・フォン・フンボルトが1800年に南米で見たという馬やラバを使ったデンキウナギ漁の記事に登場する。このようなデンキウナギの攻撃行動はその後200年以上にわたって確認されず、伝説扱いになっていたが、Catania氏が実際に確認し、研究結果を昨年発表している。今回の研究はその続編となるものだ。
研究では体長40cmの若いデンキウナギを使用。初めに起電力と内部抵抗を測定し、それぞれ198Vと960Ωであることを確認している。また、水面から突き出した頭を敵に接触させることで電位差が大きくなり、最大で127Vに達したという。実際に腕を使った実験では40~50mAの電流が流れることを確認している。
50mA程度の電流はそれほど大きなものではないが、侵害反射実験で使う電流よりも大きく、強い痛みを感じる。動画では瞬時に腕を引っ込める様子が確認できるが、意図的ではなく反射的なものだったという。実験で使用したデンキウナギの場合は誤って電気柵に触れた程度の痛みであり、大型のデンキウナギではテーザーを9本同時に打ち込まれたような衝撃になると推定されている。
デンキウナギは過去数百年にわたって研究対象になっているが、直接的な感電死の記録はないという。電撃はパルス状であり、敵を倒すのではなく強い痛みを与えて追い払うのが目的とみられる。ただし、水中で攻撃を受けた場合には溺死する可能性も高いとのことだ。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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