東京目黒区で清掃工場を建替、最新式ストーカ炉廃棄物発電所に

2017年8月3日 12:00

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施設完成予想イメージ図。(画像:JFEエンジニアリング発表資料より)

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 JFEエンジニアリング社と清水建設は、東京二十三区清掃一部事務組合から、「目黒清掃工場建替工事」を共同で受注した。既設炉の解体から、ストーカ方式炉の設計・施工までを手掛ける。

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 ストーカ方式炉とは、ゴミ処理場の一種でもあり、また発電所の一種でもある。ゴミを焼却した熱エネルギーの余力を、送電に回すことができ、事実上発電所として機能することができるものを、ストーカ炉式廃棄物発電施設という。ちなみに分類としては、バイオマス発電の一種であるとされている。

 新しい施設は、2つの炉で日に300トンの処理が可能。JFEエンジニアリング独自の燃焼技術である「高温空気燃焼システム」によって安定した高効率発電を行い、現在の約2倍となる、2万1,500キロワットの発電能力を備える。これにより発電効率は23.7%、国内トップレベルの水準となる。

 JFEエンジニアリングは、過去にも東京都三鷹市・調布市のふじみ衛生組合によるクリーンプラザふじみ、練馬清掃工場など、大都市市街地に置かれる都市環境プラントを多数手掛けている。その特徴は、周辺環境に配慮し、「目立たず、圧迫感を持たず、違和感のない」存在として溶け込めるように造られているということだ。

 目黒清掃工場建替事業の詳細は以下の通り。

■発注者
 東京二十三区清掃一部事業組合

■受注者
 JFEエンジニアリング・清水建設特定建設工事共同企業体

■事業名
 目黒清掃工場建替工事

■建設場所
 東京都目黒区三田2丁目

■事業内容
 既設炉の解体および新施設(ストーカ式300t/日×2)の設計・施工

■受注金額
 税抜476億5,800万円

■工事期間
 2017年6月~2023年3月(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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