【株式評論家の視点】ディップは第1四半期決算好調、ゴールデンクロスを示現

2017年7月13日 09:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ディップ<2379>(東1)は、人と仕事を結び、日本最大級の求人情報サイトと看護師転職サービスを展開している。同社が運営する派遣のお仕事情報サイト『はたらこねっと』は2000年10月から、多くの派遣企業様のお仕事情報を掲載しているほか、02年10月には、『はたらこねっと』から請負・アルバイト情報を独立させた、アルバイト情報サイト『バイトル』をスタート。09年9月には看護師専門の転職情報サイト『ナースではたらこ』をスタートし、総合求人情報サービス会社として、あらゆる企業の求人ニーズと多様化する求職ニーズに応えている。

 主力事業であるメディア事業において、求人広告事業である「バイトル」、「はたらこねっと」等の事業を運営しているが、「バイトル」においては、ユーザビリティ向上や、正社員・契約社員の求人情報サイト「バイトルNEXT」の媒体力強化に取り組んでいる。また、広告宣伝活動としては、TVCFを放映し、認知度の向上に尽力しているほか、「バイトル」単独提供でミニTV番組「私の職レポ」等を放映し、様々なチャネルを通じてユーザー層の拡大に尽力し、番組と連動して未放映のコンテンツをバイトルアプリ内で提供し、バイトルアプリの利用拡大を図っている。エージェント事業においては、「ナースではたらこ」サイトへ登録している転職希望の看護師へ、医療機関を紹介する人材紹介事業を運営しているが、5月29日にはサイトをリニューアルし、デザインを一新しスマホ対応強化やお役立ちコンテンツを追加するなどユーザビリティの向上を図っているほか、キャリアアドバイザーの生産性向上と適正な人員配置により、収益化に向けた施策を講じている。

 11日大引け後に発表した今2018年2月期第1四半期業績実績は、売上高98億1500万円(前年同期比19.9%増)、営業利益25億8500万円(同17.1%増)、経常利益25億8800万円(同17.2%増)、純利益18億1000万円(同24.3%増)に着地。営業利益は第2四半期計画に対する進捗率が64.4%と順調に推移している。

 今18年2月期業績予想は、売上高は380億円(前期比14.5%増)、営業利益105億円(同15.1%増)、経常利益105億0100万円(同14.9%増)、純利益70億2300万円(同13.9%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当は39円(第2四半期末15円、期末24円)の3円増配を予定している。

 株価は、3月13日につけた年初来の高値2678円から4月17日安値2157円と調整。7月7日安値2224円と売り直されて下値を確認。同11日大引け後に発表した今18年2月期第1四半期業績好調を好感し、2629円と上昇している。5月の完全失業率(季節調整値)は前事業年度末である2月から0.3ポイント上昇し3.1%となり、有効求人倍率(季節調整値)は1.49倍と2月から0.06ポイント上昇と43年3か月ぶりの高水準で、同社を取り巻く事業環境は明るく、第2四半期・通期業績予想の上振れが濃厚と見られる。レンジ上限に達しているが、ゴールデンクロスを示現しており、押し目買い優位に3000円のフシを目指すか注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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