21日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高と反発、MSCI組み入れに期待感

2017年6月21日 17:34

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記事提供元:フィスコ

*17:34JST 21日の中国本土市場概況:上海総合0.5%高と反発、MSCI組み入れに期待感
21日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比16.20ポイント(0.52%)高の3156.21ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、17.01ポイント(0.52%)高の3305.45ポイントで取引を終えている。

海外からの資金流入期待で買われる展開。指数算出の米MSCIは日本時間21日早朝、人民元建てA株をMSCI新興国株指数に採用すると発表した。MSCIのCEOは記者会見で、MSCI指数への採用により「初期段階でA株市場に170億~180億米ドル(約1兆8950億~2兆円)の資金が流入する」との見通しを示している。実際に採用されるのは2018年6月からとなっているが、市場活性化の思惑が先行した格好だ。MSCI指数の組み入れが期待される銘柄では、中国平安保険(601318/SH)が2.8%高、上海汽車集団(600104/SH)が3.2%高と上げが目立っている。中国平安保険は、約9年半ぶりの高値圏に達した。

業種別では、不動産株がしっかり。保利地産(600048/SH)が2.4%高、金地集団(600383/SH)が1.5%高で引けた。銀行株や証券株の一角も上昇。インフラ関連株や空運株、食品株、ITハイテク関連株、バイオ医薬関連株なども物色された。

一方、油田開発関連の銘柄群は逆行安。海上油田エンジニアリングの海洋石油工程(600583/SH)と油田サービス事業者の中石化石油工程技術服務(600871/SH)がそろって1.4%、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(601808/SH)が1.1%ずつ値を下げた。石油株や石炭株、非鉄株の一角も売られている。国際原油市況の下落が嫌気された。

外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が0.30ポイント(0.09%)高の324.08ポイント、深センB株指数が2.72ポイント(0.24%)高の1124.07ポイントで終了した。

【亜州IR】《CS》

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