米連邦航空局、民間機での手荷物バッテリー関連事故 今年は17件

2017年6月11日 16:53

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記事提供元:スラド

米連邦航空局(FAA)の発表によると、民間機の手荷物や貨物に含まれるバッテリーが過熱・発煙・発火・爆発する事故は、今年に入って少なくとも17件あったそうだ(リポート: PDFConsumeristの記事)。

データは5月22日時点のもので、FAAが把握している事故のすべてが記載されているわけではないとのこと。このうち旅客機に関連する事故は12件で、貨物機関連が2件、残り3件は不明となっている。ただし、不明のうち2件は事故の内容からみて、旅客機の乗客が持っていたバッテリーが地上で発煙または爆発したもののようだ。また、飛行中に発生した事故は9件、地上での事故は7件、不明が1件となる。なお、飛行中の事故はいずれも旅客機で発生している。

バッテリーの種類はすべてリチウムイオンで、製品としてはモバイルバッテリー4件、携帯電話3件、モバイルバッテリー+携帯電話1件のように、モバイルバッテリーや携帯電話での事故が最も多い。携帯電話の種類はiPhoneが2件、未確認(Samsungと報告されている)1件、不明1件。iPhoneのうち1件は座席に押しつぶされて発煙、もう1件は充電中に過熱したという。Samsungと報告されている1件は郵便物らしい。

このほか、電子タバコが3件、ノートPCが2件、電動工具用のスペアバッテリー1件、カメラ1件、ノイズキャンセリングヘッドフォン1件、不明1件。ノイズキャンセリングヘッドフォンは日付や経路、事故の内容からみて、先日Beats製のヘッドフォンと報じられた事故とみられる。ただし、情報源はメディアになっており、航空会社や当局から報告を受けたものではないようだ。

ノートPCのうち1件は貨物で、94Whのバッテリーを搭載したノートPC13箱のうち1箱が地面に叩き付けられたことが原因だという。もう1件のノートPCは機内で飲み物をこぼしたことが原因らしい。不明の1件はバッテリーを含む貨物を爆発するまでドリー(台車)で引きずってしまったとのことだ。 

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