日米の注目経済指標:米FOMC声明で9月利上げの可能性を探る

2017年6月10日 15:01

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記事提供元:フィスコ


*15:01JST 日米の注目経済指標:米FOMC声明で9月利上げの可能性を探る
6月12日-16日に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。

■14日(水)午後9時30分発表予定
○(米)5月消費者物価コア指数-予想は前年比+1.9%
参考となる4月実績は前年比+1.9%、前月比では+0.1%。携帯電話サービスや医療費、自動車、衣類の値下がりによってインフレ率は鈍化した。5月については、住居費、帰属家賃の上昇が予想されるが、医療費や自動車保険の値上がりは予想されていないことから物価上昇率は4月実績と同水準になるとみられる。

■14日(水)日本時間15日午前3時結果判明
○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合-予想は0.25ポイントの利上げ
5月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)会合議事要旨よると、メンバーの大半は近く追加利上げが適切になると判断していた。5月の失業率は4.3%まで低下しており、労働市場の需給は引き続きひっ迫していることから、追加利上げ実施の環境は整備されたとみられる。ただし、インフレ加速の兆候は表れていないことから、FOMCの経済・金利予測で2017年と2018年の金利見通しが下方修正される可能性がある。

■16日(金)決定会合の終了予定時刻は未定
○(日)日本銀行金融政策決定会合-予想は金融政策の現状維持
原油価格の下落によって足元のインフレ率は鈍化する可能性が高いとみられているが、現行の金融緩和策の枠組み(長短金利操作付き量的・質的金融緩和)は当面維持される見込み。長期金利の誘導目標水準も据え置きとなる公算。2%のインフレ目標の達成時期については変更なしと予想される。ただし、金融市場調節については、マネタリーベースの増加ペースを年間約80兆円相当に限定せず、一定の幅を持たせる(実質的な減額)ことも検討される可能性がある。

■16日(金)午後11時発表予定
○(米)6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報-予想は97.1
参考となる5月の米ミシガン大消費者信頼感指数確報値は97.1で市場予想をやや下回った。6月については、雇用情勢の改善は続いていること、景気悪化への懸念は高まっていないこと、賃金上昇が緩やかなペースで続いていることから、5月実績と同水準の数値が予想される。

その他の主な経済指標の発表予定は、12日(月):(日)4月機械受注、(日)5月国内企業物価指数、13日(火):(米)4月生産者物価指数、14日(水):(米)5月小売売上高、(米)4月企業在庫、15日(木):(米)5月鉱工業生産・設備稼働率、(米)4月対米証券投資状況、16日(金):(米)5月住宅着工件数・5月建設許可件数。《FA》

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