豪競争・消費者委員会、iOSのエラー調査でAppleの店舗に対し覆面調査

2017年6月10日 10:40

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記事提供元:スラド

headless曰く、 オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は製品修理に関してオーストラリアの消費者法における消費者の権利について虚偽または誤解を招くような説明をしていたとしてAppleを提訴しているが、調査の段階で覆面調査を実施していたそうだ(Guardian)。

 オーストラリアの消費者法ではメーカー保証とは別に消費者保証が定められており、サードパーティーの修理業者を利用しても無効になることはない。調査はiOSアップデート後にエラー53が発生する問題に関して行われたもので、Appleがサードパーティーの修理業者で修理すると保証が無効になると説明していることが判明したとされていた。

 今回Guardian Australiaが入手した裁判所文書によれば、ACCCは昨年6月、Appleの小売店13店にユーザーを装って電話をかけ、iPhoneの画面をサードパーティーの修理業者で交換した後でスピーカーが動作しなくなったとスタッフに説明したという。これに対し、Apple側の回答は13店舗すべて同じで、Apple Australiaまたは正規サービス業者以外で画面の交換が行われた場合、オーストラリアの消費者法に基づく無料でのスピーカーの修理は行わないといった内容だったとのこと。

 これに対しApple側は、仮定の状況に消費者法は存在せず、違法行為であるとは考えられないと反論。現実の顧客がAppleに電話した場合は、消費者法による顧客の権利を説明しているとも述べているとのこと。また、Appleはエラー53問題の対策プログラムを設け、ACCCが指摘するような状況のiPhoneについて多くを交換または修理しているとし、昨年2月には復旧用のアップデートも提供開始したとも述べているそうだ。

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