エピカリス、ベルモントステークスで180万ドルのニンジンを掴めるか

2017年6月9日 08:12

印刷

■エピカリス、ベルモントステークス参戦

 JRAは、11日に行われるアメリカGIベルモントステークスに日本のエピカリスが参戦する予定だと発表した。エピカリスは、7日の段階ではイギリスの老舗ブックメーカーwilliam hillが出しているオッズで、3番人気の6.50倍につけている。騎手はルメールが担当。

 ルメールは「(ドバイでの大会を引き合いに出し)ドバイのダートはアメリカと似ている。ドバイでは負けたけど今回はいける」と自信をのぞかせている。今回のベルモントステークスの優勝賞金は80万ドル。それに加え、日本馬を積極的に誘致していることもあり、日本馬が優勝した場合特別ボーナス100万ドルを上乗せすることが発表されている。

 お金が全てという訳ではないが、180万ドルのニンジンをぶら下げられているエピカリスの奮闘とルメールの鞭さばきに期待したい。

■強者ぞろい

 とは言え、エピカリスの相手は一筋縄ではいかない。1番人気は頭一つ分リードしているクラシックエンパイア。オッズは2.87と断トツの人気を誇っている。2番人気はルッキンアットリー。この二頭を中心としてレースが展開されていくことだろう。その他シニアインベストメント、アイリッシュウォークライなども優勝してもおかしくない実力の持ち主である。

 加えて日本の競馬ファンで知らない者はいないと言っても過言ではないルメールは、ベルモントパークでの騎乗は芝のレースで1度あるだけ。経験不足が否めず、不安視されている。エピカリス包囲網が組まれてしまうことも予想され、苦戦を強いられるのは避けられないことだろう。

 勝てば話題に上るが負ければ何もなかったかのような扱いを受けてしまうベルモントステークス。遠い地で過剰なまでの報道を受けることを期待したい。

■ベルモントステークスについて

 ベルモントステークスはアメリカクラシック三冠の3冠目として行われる大会(他の二つはケンタッキーダービー、プリークネスステークス)である。ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場で行われ創設は1867年と歴史が深く(当時はジェロームパーク競馬場だったが、1905年にベルモントパーク競馬場に変更)今回で149回目を迎える。

 サラブレット3歳馬の大会で距離は1マイル1/2(約2414メートル)である。

 昨年日本からはラニ(騎手は武豊)が参戦し、3位に終わった。日本馬の強さを見せつけるチャンスでルメールとしても世界に名を轟かせる絶好の機会。是非とも優勝を果たしてほしい!

関連キーワード

関連記事