イデアインター Research Memo(13):初の配当実施の見通しを発表。株主還元利回りは非常に高くなる見通し

2017年5月23日 15:13

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記事提供元:フィスコ


*15:13JST イデアインター Research Memo(13):初の配当実施の見通しを発表。株主還元利回りは非常に高くなる見通し
■株主還元策

イデアインターナショナル<3140>は2017年5月15日「配当政策の基本方針の変更に関するお知らせ」をリリースし、2017年6月期末に初の配当を実施することを発表した。黒字体質が定着したのみならず、業績成長の本格拡大期に入ったことに対する自信が同社を初配当に踏み切らせたものと思われる。具体的な配当金額は現時点では未定だが、財務の健全性と株主還元のバランスを取りながら、業績に連動した配当を行う方針としている。同社の2017年6月期の1株当たり当期純利益予想は22.17円(下記の株式分割考慮後のベース)となっている。親会社のRIZAPグループも配当性向20%を目途とする業績連動型配当を基本方針としており、この辺りが同社の配当金額を考える1つの参考になろう。

同社はまた、2017年6月1日付で1:2の株式分割を実施することを発表した。株価が1,000円を超えてきたことで個人投資家が単位株(100株)投資をするに当たり、10万円以下の金額での投資を可能にすることが狙いの1つとみられる。

さらに、100株保有株主の株主優待利回りが、これまでは200株保有株主のそれを下回るという稀有な状況にあった。今回、同社はここにも改善のメスを入れ、100株保有株主の株主優待利回りを引き上げた。

もう1つ重要なことは、既述の株式分割後も基準となる株式数は変更しないと明言されている点だ。したがって、既存株主の優待利回りは株式分割によって高まることになり、その度合いは保有株数が小さいほど大きくなる。仮に株価1,000円の時点で100株を投資した場合、投資額は100,000円となる(手数料等は考慮しないベース)。株式分割によって200株保有株主となり、2017年6月期の株主優待では18,000円相当の商品が得られることになるため、株主優待利回りは18.0%に達する。配当金も加えた株主還元利回りはさらに高いものとなる。

こうした同社の株主、特に個人株主を重視する姿勢は、個人向け商品を扱う同社の認知度向上や“イデア・ファン”作りにも貢献すると期待され、それがひいてはブランド価値向上や売上拡大へとつながっていく可能性があると弊社では期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《NB》

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