日立、東芝、セガサミーHDなど/本日の注目個別銘柄

2017年5月15日 15:19

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記事提供元:フィスコ


<6501> 日立 661.9 +37.3急反発。17年3月期営業利益(調整後)は前期比7.5%減の5873億円で、従来予想(5600億円)を上振れ。為替影響730億円、事業再編の影響が550億円の減益要因となり、これらを除くと同13%増となったようだ。18年3月期の通期営業利益(調整後)は同7.3%増の6300億円を見込む。今期見通しはコンセンサスをやや上回る水準で、リスクバッファーを織り込んでいることも踏まえれば良好な内容と評価。

<7272> ヤマハ発 2807 +85年初来高値更新。17年12月期の第1四半期の営業利益は前年同期比15.5%増の372.62億円で、一部市場予想(320億円程度)を上振れたことが好感された。ベトナム、フィリピン、ブラジルなど(インドネシア以外)の新興国二輪が計画を上回るペースで推移。また、マリン事業は円高や未実現利益の会計処理影響で減益となったが、実質的には堅調な業績が続いているようだ。なお、通期計画は据え置いている。

<6208> 石川製 1136 +34一時急伸。北朝鮮は14日の朝方、今年7回目となる弾道ミサイルを発射した。ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したもよう。同日に国際会議を開催していた中国、北朝鮮に融和姿勢を見せていた韓国の文新政権が面子を潰された格好となり、改めて地政学リスクが再燃。同社や豊和工業<6203>など防衛関連銘柄の一角に短期物色が向かった。

<3231> 野村不HD 2528 +500ストップ高。日本郵政<6178>が同社を買収する検討に入ったと報じられている。民営化以降、全国に2万以上ある郵便局をはじめ、保有する不動産資産の活用が経営課題になっていたことから、開発ノウハウを得て収益基盤を強化する狙いのようだ。買収に伴う費用は最大数千億円規模になるもよう。買収方法はTOB(株式公開買い付け)が有力とみられ、買収プレミアム期待が先行する展開となった。

<6502> 東芝 261.8 +8.7大幅反発。米原発子会社ウエスチングハウス(WH)に原子炉新設を発注しているボーグル原発の運営会社などは、東芝の債務保証に上限を設けることで合意したと伝わっている。同原発に関する東芝の債務保証は約36億ドルとされ、3年以上かけて支払うことが可能なようだ。一方、米ウエスタンデジタル(WD)は、国際仲裁裁判所に半導体事業売却の差し止めを申し立てたもようで、不透明感も意識された。

<6460> セガサミーHD 1440 -120急反落。17年3月期の営業利益は前期比67.6%増の295億円で、従来予想(280億円)を上振れた。18年3月期の通期営業利益予想は同32.3%減の200億円とし、コンセンサス(334億円程度)を大幅に下回ったことが嫌気された。主にパチスロ遊技機において、新たな自主規制の適用に伴い、販売台数の減少が見込まれることが要因のようだ。

<3656> KLab 1200 +115大幅続伸。マグノリアファクトリー社と共同開発中のドラマチックハイファンタジーRPG「MIRRORS CROSSING」を5月12日よりリリースする。これに先立ち公式Twitterアカウントと公式Facebookページを開設したことを発表。前週に発表した決算を好感した物色が本日も継続している他、新作ゲームアプリへの期待感が高まる展開となったようだ。

<2475> WDB 1959 +384一時ストップ高。17年3月期の通期決算を発表。営業利益は前期比24.7%増の34.13億円で、従来予想(28.27億円)を上振れて着地。理学系研究職派遣ならびに工学系技術職派遣が堅調に推移したことで、人材サービス事業が利益面で寄与した。また、18年3月期の通期営業利益は同9.9%増の37.49億円と見込んでおり、一部市場予想(33億円程度)を上回る計画が好感された。《DM》

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