【編集長の視点】デュアルタップは続落も3Q高利益進捗率業績をテコに通期業績の上ぶれ期待を高めて反騰有望

2017年5月15日 09:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 デュアルタップ<3469>(JQS)は、前週末12日に41円安の1841円と3営業日続落して引けた。同社株は、12日大引け後に今6月期第3四半期(2016年7月~2017年3月期、3Q)決算の発表を予定しており、この動向を見極めたいとする動きに、全般相場が反落したことも加わり、目先の利益を確定する売り物が続いた。ただ実際に大引け後に発表された3Q業績は、増収増益で着地し6月通期業績に対して高利益進捗率を示したことから、6月通期業績の上ぶれ期待を高めており、今週週明けのきょう15日からは超割安株買いが再燃する展開が有望である。また今年4月17日に発表した一般財団法人生産技術研究会のIot特別研究会に賛助員として参加したことも、同社開発物件の資産価値を高めるとして材料株人気を再燃させそうだ。

■開発エリアと販売チャンネルをいずれも拡大し販売戸数、管理戸数とも増加

 前週末発表された今期3Q業績は、前年同期比58.9%増収、17.8%営業増益、9.3%経常増益、11.3%純益増益と続伸し、6月通期業績対比の利益進捗率は、82%~84%と目安の75%を上回った。同社は、東京23区内に特化して高利回り優良物件を求める投資家向けに自社ブランドマンション「XEBEC(ジーベック)シリーズ」を開発・販売しているが、この23区のうち城南・城北エリアが中心であったものを城東エリアにも拡大したほか、販売チャンネルも個人投資家に加えて投資法人にも多角化し、不動産賃貸管理戸数も、自社開発物件の販売に伴う賃貸契約の新規契約のほか、他社物件の管理契約を獲得し管理戸数が増加したことが、3Qの高進捗業績の要因となった。

 今6月通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ94億6800万円(前期比35.3%増)、営業利益4億4000万円(同7.1%増)、経常利益3億3300万円(同1.1%増)、純利益2億1300万円(同1.1%増)と予想しているが、3Qの高利益進捗率業績から上ぶれ着地期待を高めている。東洋経済会社四季報最近号では営業利益4億6000万円、経常利益3億5000万円、純利益2億2500万円と観測している。なおIot特別研究会への参加は、入居者の利便性やセキュリティの向上などにより資産価値の高い物件を開発することを目的にしており、東京大学駒場Ⅱキャンパス内の実験住宅「COMMAハウス(2020年のスマートハウス)」で実証実験などを行う。

■25日線水準を固めPER9倍台の超割安修正で上場来高値も視野

 株価は、今年3月に開発用地購入やシンガポール不動産会社との業務提携などをテコにストップ高を交えて上場来高値2770円へ急伸し、地政学リスクを懸念した全般波乱相場の波及でほぼ往って来いの1601円まで調整、同安値から函館のホテル売却やIot特別研究会への賛助員として参加することなどに反応して2004円までリバウンド、足元では25日移動平均線を挟んで値固めを続けてきた。PERは9倍台と超割安であり、3Q好決算を手掛かりに上場来高値を視野にリバウンド幅拡大に弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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