【業績でみる株価】コーセーはボックス上放れ期待、17年3月期が計画超で18年3月期も増収増益予想

2017年5月1日 10:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 化粧品の大手のコーセー<4922>(東1)は1日、730円高(6.9%高)の11300円まで上げて年初来高値を更新している。17年3月期連結業績が計画超の増収増益となり、18年3月期も増収増益予想である。株価は1万円を挟むレンジでのボックス展開だったが、好業績を評価して上放れの展開が期待される。上げ足を速める可能性もありそうだ。

 17年3月期の連結業績(4月24日に売上高を107億円、営業利益を21億円、経常利益を32億円、純利益を7億円、それぞれ増額修正)は、売上高が16年3月期比9.6%増の2667億62百万円で、営業利益が同13.1%増の391億60百万円、経常利益が同14.5%増の395億64百万円、そして純利益が同16.1%増の216億57百万円だった。

 売上高は4期連続、営業利益は3期連続で過去最高を更新し、経常利益と純利益も計画を上回った。国内主要3社(コーセー化粧品販売、アルビオン、コーセーコスメポート)の既存事業が順調に推移し、為替の円高影響、プロダクトミックスによる原価率上昇、および販売費や人件費の増加などを吸収した。

 18年3月期の連結業績予想は売上高が17年3月期比5.7%増の2820億円、営業利益が同6.0%増の415億円、経常利益が同5.9%増の419億円、純利益が同9.9%増の238億円としている。

 国内ではメイクアップ製品を中心とした新規顧客の獲得、スキンケアを中心とした顧客の固体化などで堅調に推移し、米国タルト社の成長も寄与する。想定為替レートは1米ドル=109円、1台湾ドル=3円30銭、1中国元=16円30銭の想定としている。中期成長に向けたグローバルブランドの育成を推進し、円高影響も一巡して好業績が期待される。

 株価は大勢として1万円を挟むレンジでのボックス展開だったが、17年3月期業績予想増額修正を好感する形で本日5月1日は年初来高値となる11300円まで上伸し、ボックスレンジ上限となっている。週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じてきた。18年3月期増収増益予想も評価してボックス上放れの展開が期待される。上げ足を速める可能性もありそうだ。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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