今日の為替市場ポイント:6月利上げの思惑でリスク回避のドル売り抑制も

2017年5月1日 08:28

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:28JST 今日の為替市場ポイント:6月利上げの思惑でリスク回避のドル売り抑制も
4月28日のドル・円相場は、東京市場では111円07銭から111円36銭で推移。欧米市場では
ドル・円は111円72銭まで上昇し、111円53銭で取引を終えた。

本日5月1日のドル・円は主に111円台で推移か。4月28日に発表された米1-3月期国内総生産は市場予想を下回る伸びにとどまったが、6月利上げ観測の台頭を意識して、リスク回避的なドル売りは抑制される可能性が高いとみられる。

米商務省が28日発表した今年1-3月期の国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比+0.7%の低い伸びにとどまった。GDP成長率は市場予想を下回り、昨年10-12月期の+2.1%から急減速となった。個人消費がさえない結果となったことや、企業の在庫投資が減少したことが成長率鈍化の要因とみられている。

ただし、市場関係者の間では「1-3月期における低調な個人消費は、天候要因の影響を受けた一時的な現象ではないか?」との見方が多い。また、同日発表された今年1-3月期の雇用コスト指数(ECI)では、民間部門の賃金・給与が前期比+0.8%と市場予想を上回り、2007年10-12月期以来で最大の伸びとなっていることから、米利上げペースは鈍化しないとの観測が広がっている。

今週5月2-3日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では金融政策の現状維持が決定される公算だが、市場関係者の間からは「公表されるFOMC声明が前回とおおむね同じ内容でも6月利上げの思惑は後退しない」との声が聞かれている。《HT》

関連記事