28日の香港市場概況:ハンセン0.3%安と5日ぶり反落、中国自動車セクターさえない

2017年4月28日 18:41

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記事提供元:フィスコ


*18:41JST 28日の香港市場概況:ハンセン0.3%安と5日ぶり反落、中国自動車セクターさえない
28日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比83.35ポイント(0.34%)安の24615.13ポイント5日ぶりに反落し、本土企業株で構成されるH株指数が41.36ポイント(0.40%)安の10219.89ポイントと続落した。売買代金は653億9700万香港ドルに縮小している(27日は763億800万香港ドル)。

本土動向の不透明感が重し。金融当局による監督強化などが嫌気されている。銀行当局が各行に対し、不動産貸付の抑制を指示していると伝わったことなどもマイナス材料だ。中国と香港が週明け5月1日、メーデーで休場となることも買い手控え要因として意識されている。本土系上場企業の四半期決算報告が終盤を迎えるなか、業績動向を手がかりにした売買が一部で目立っている。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が2.3%安、香港航空大手の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.6%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が1.5%安と値下がり率上位に並んだ。

中国自動車セクターは全般に下げが目立つ。吉利汽車のほかにも、長城汽車(2333/HK)が5.5%下げた。四半期業績の2割減益が嫌気された。北京汽車(1958/HK)は3.4%安。同社の決算は56%増益だったものの、新車販売の不振を売り材料視した。

中国空運セクターの一角も売られる。中国東方航空(670/HK)は3.1%安。同社の決算は子会社譲渡益が加算され増益を確保したものの、営業利益ベースでは3%減益となっている。本日中に業績報告する中国南方航空(1055/HK)も2.1%下落した。

一方、好業績銘柄の一角は小幅ながら逆行高。中間期の業績改善見通しを明らかにした海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(2883/HK)が0.4%上げた。増益決算だったディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)と交通インフラ整備の中国交通建設(1800/HK)はそれぞれ0.3%、0.9%ずつ上昇している。

本土市場は小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%高の3154.66ポイントで取引を終えた。政策期待の高まりが相場を支える展開。「雄安新区」関連の銘柄群が物色された。


【亜州IR】《HT》

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