20日の香港市場概況:ハンセン1.0%高と4日ぶり反発、テンセントが上場来高値を更新

2017年4月20日 18:36

印刷

記事提供元:フィスコ


*18:36JST 20日の香港市場概況:ハンセン1.0%高と4日ぶり反発、テンセントが上場来高値を更新
20日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比231.10ポイント(0.97%)高の24056.98ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が72.44ポイント(0.73%)高の10056.17ポイントと4日ぶりにそろって反発した。売買代金は677億3000万香港ドルにやや縮小している(19日は722億4100万香港ドル)。

中国の政策期待が追い風。中国国務院は19日の常務会議で、総額3800億人民元(約6兆円)に上る減税策を決めた。景気の下支え要因として意識されている。地政学リスクもやや薄らぐ。北朝鮮の軍事的脅威を抑えるために、各国間で連携が強化されている。英国BBC放送のインタビューに対し、中国外交部の報道官は19日に「北朝鮮の核開発を真剣に懸念している」と答えた。同報道官は「交渉を継続し、問題解決に向けて努力する」と強調している。現時点では状況悪化の兆しはみられない。指数は引けにかけて上げ幅を広げた。

ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.8%高の236.60香港ドルと上げが目立つ。4日ぶりに過去最高値を更新した。ブローカー各社が相次いで、強気な目標株価を示したことなどが好感されている(中国国際金融有限公司は260.00香港ドル、招商証券は280.00香港ドルなど)。

中国自動車セクターも高い。民営自動車メーカーの吉利汽車(175/HK)が3.2%上昇した。19日に開幕した「上海モーターショー」で新ブランド車両を発表したことが引き続き材料視された。今回正式にお披露目された新ブランドに対し、証券ブローカー各社はそろって前向きな評価を示している。他の自動車株も高い。広州汽車集団(2238/HK)が2.6%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.3%、東風汽車集団(489/HK)が1.6%ずつ値を上げた。

本土系保険セクターもしっかり。中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.6%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.5%高、中国太平洋保険(2601/HK)が1.1%高、中国人民財産保険(2328/HK)が1.0%高で引けた。

本土市場は5日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.04%高の3172.10ポイントで取引を終えた。消費関連株がしっかり。白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は連日で上場来高値を更新した。ゼネコン株や自動車株、保険株も値上がりしている。

【亜州IR】《SK》

関連記事