アレルギーなど過剰な炎症反応を制御する新しい仕組みを発見

2017年4月19日 11:43

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記事提供元:エコノミックニュース

 花粉症などのアレルギー性疾患や関節リウマチといった自己免疫疾患では、本来体を守る役割を果たす免疫機能が過剰に反応し正常な細胞や組織に攻撃を加えることにより引き起こされる。正常な免疫システムでは、炎症反応が行き過ぎないような厳密な制御がなされており、自己免疫疾患ではこれらがうまく機能していない。このほど、理化学研究所などの研究チームは、酵母を用いた方法で、タンパク質「PDLIM2」と結合するタンパク質を網羅的に探求し、炎症反応抑制での新たな分子メカニズムを発見した。

 炎症反応では、特定のDNA配列に結合して遺伝子発現を促進・制御する転写因子「NF-κB」の活性化が重要な役割を果たしている。NF-κBの活性化により炎症反応に関わる一連の遺伝子発現が促進され、炎症反応が誘導される。炎症反応の収束は、PDLIM2の働きにより、このNF-κBに「ユビチキン」というたんぱく質が付加され、分解がすすむことで起こる。同研究チームは、炎症反応が抑制される分子メカニズムを研究してきたが、今回の酵母を用いた研究により、「MKRN2」というタンパク質がPDLIM2と共同で、NF-κBにユビチキンを付加し、タンパク質分解酵素複合体プロテアソームによって分解・不活性化することで、炎症反応が収束に向かうことが見いだされた。

 同じく炎症反応に深く関連する、炎症性サイトカイン量抑制のメカニズムについては、2015年に京都大学らの研究チームにより詳細が解明されている。マクロファージから分泌される炎症性サイトカインの量は、これに関連するmRNAの生産と分解により制御されているが、同研究チームは、2つの異なるRNA結合タンパクシツ質「Regnase-1」と「Roquin」が、炎症性サイトカインmRNAを分解することで、炎症性サイトカイン量を制御していることを発見した。また、これら2つのタンパク質が機能する場や時期も、それぞれ炎症早期、後期と異なることを明らかにしている。これらの研究の発展により、アレルギー疾患や自己免疫疾患の治療法の開発や創薬に寄与することが期待される。(編集担当:久保田雄城)

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連キーワード理化学研究所(理研)京都大学花粉症遺伝子免疫

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