18日の中国本土市場概況:上海総合0.8%安と3日続落、貴州マオタイは上場来高値更新

2017年4月18日 16:51

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記事提供元:フィスコ

*16:51JST 18日の中国本土市場概況:上海総合0.8%安と3日続落、貴州マオタイは上場来高値更新
18日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比25.45ポイント(0.79%)安の3196.71ポイントと3日続落した。上海A株指数も下落し、26.76ポイント(0.79%)安の3347.48ポイントで取引を終えている。

引き締めの動きを警戒。今年1~3月期のGDP成長率や3月の各種経済統計が事前予想を軒並み上回ったことを受けて、「中国当局は近く景気引き締めに動く」との観測が引き続き流れている。注目のGDP成長率は予想(6.8%)を上回る6.9%で着地。昨年10~12月期から0.1ポイント拡大し、2四半期連続で加速した。中国政府は17年のGDP成長率について、目標値を「6.5%前後」に設定しているため、年後半には減速するとの見方が広がっている。

業種別では、金融株のがさえない。中国建設銀行(601939/SH)が1.0%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.3%安で引けた。保険株については、保険当局のトップ更迭も不安材料。中国保険監督管理委員会の項俊波主席について、党中央は解任を決定したと現地メディアが17日に伝えている。中国共産党の中央規律検査委員会は、重大な規律違反の疑いで項俊波主席を取り調べていると9日時点で報告していた。

不動産株も売られる。大手の保利地産(600048/SH)が2.5%下落した。新築住宅価格の上昇基調を受けて、不動産引き締めの規制が広がると懸念された。

インフラ関連株も下げが目立つ。北京首創(600008/SH)がストップ安し、北京金隅(601992/SH)が4.7%安、華夏幸福基業(600340/SH)が3.8%安と値を下げた。

河北省拠点の一部企業が「新区建設が業績に与える影響は大きくない」と公告したことがマイナス。同省に設置される新たな経済特区「雄安新区」に対する期待がやや後退している。

一方、消費関連株の一角はしっかり。白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は2.2%高の404.65人民元に上昇し、3営業日ぶりに上場来高値を更新した。発行済み株式総数12億5600万株で計算し、時価総額は約5082億人民元(約8兆295億円)に膨らんでいる。同業他社株や小売株なども上昇した。

外貨建てB株相場は反発。上海B株指数が0.47ポイント(0.14%)高の339.52ポイント、深センB株指数が0.67ポイント(0.06%)高の1147.18ポイントで終了した。


【亜州IR】《WA》

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