GWに旅行に行く人は昨年よりやや減少 JTBの調査より

2017年4月8日 16:25

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記事提供元:エコノミックニュース

このところの日本経済を見ると、この1カ月間の株価はほぼ19,000円を超えて推移しており、3月の月例経済報告は、新車販売台数の持ち直しや外食の増加から、個人消費の基調判断を「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」と2月の「足踏みがみられる」から上方修正された

このところの日本経済を見ると、この1カ月間の株価はほぼ19,000円を超えて推移しており、3月の月例経済報告は、新車販売台数の持ち直しや外食の増加から、個人消費の基調判断を「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」と2月の「足踏みがみられる」から上方修正された[写真拡大]

このところの日本経済を見ると、この1カ月間の株価はほぼ19,000円を超えて推移しており、3月の月例経済報告は、新車販売台数の持ち直しや外食の増加から、個人消費の基調判断を「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」と2月の「足踏みがみられる」から上方修正された。一方、企業の決算は好調ではあるものの、春季労使交渉後の賃上げ率は2年連続で伸びが鈍化するなど個人の収入増への影響が少ないことや、海外経済の不確実性から、先行きの不透明感は続いている。1月の家計調査報告の消費支出は前年同月比1.2%減、2月は同3.8%減で、家計は節約する方向であるとみられる。為替は、ゆるやかに変動していますが、日本人の出国者数の対前年比は2016年6月以来9カ月連続で増加している。

 JTB が旅行動向アンケートで「今後の旅行支出に対する意向」を聞いたところ、「支出をふやしたい(14.8%)」が前年より 0.2 ポイント減少し、「支出を減らしたい(26.5%)」も 0.6 ポイント減少した。「単価も回数も同程度(42.3%)」は、42.3%で前年より 3.4 ポイント増加しているという。旅行の支出に関しては、現状維持の気持ちが強いとみられる。

 旅行動向アンケートでは、GWに旅行に行く人は、昨年よりやや減少している。旅行に行く人に「今年の GWについてあてはまるもの」を聞いたところ、「特に違いはない」が 33.3%だった。休みに関しては、「昨年より休みが取れそうにない(13.5%)」が「昨年より長く休みが取れそうだ(10.9%)」より多くなった。旅行に関しては、「昨年より近距離の旅行に行く(8.3%) 」が「昨年より遠距離の旅行に行く(7.1%)」より多くなり、日数については「同じ日数の旅行に行く(16.0%)」が最多だった。

 収入に関しては、「昨年より収入が減った(14.1%)」が「昨年より収入が増えた(8.3%)」より多くなった。今年2月から実施となったプレミアムフライデーは4月28日で29日(祝)の前日になるが、GWとつなげて考える人は少ないようである。

 一人あたりの旅行予定費用については、2万円未満が昨年より増加した一方で、6万円以上の割合も高まり、15万円以上も1%ながら増加していたことから、今年のGWは、お金をかけずに旅行する派と、せっかくのGWなので相応に支出をして旅行を楽しむ派の二極化の傾向が見られる。

 2016年のGW期間の海外旅行人数の実績推計は、前年に対し 10.7%増加した。2017年に入ってからの出国者数は、1月は130万人(前年同月比+1.5%)、2月は149万人(同+11.8%)で、2016年6月から9カ月連続で前年を上回っている。今年のGWは休みも長く、為替相場は昨年のGW時期に比べて円高傾向。昨年は0円だった燃油サーチャージが2月から復活しているが、以前の金額と比較するとそれほど大きくない。昨年より日並びがよいこともあり、海外旅行に出かけやすい状況にあり、旅行人数は増加することが見込まれるという。一方で、消費のマインドとしては節約傾向が強まっていること、LCCを利用した安価な旅行も定着し、アジアを中心とした近距離の旅行が増えると考えられ、旅行平均費用は、前年比0.8%減の257,000 円と予測している。(編集担当:慶尾六郎)

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