ドル・円為替、4月5日の動きと主要イベント

2017年4月5日 07:56

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 日ごとに見ると市場は円高に動いているように見える。5日も(すべて日本時間)5:45の時点で1ドル110円73銭なのだ。24時間前は1ドル110円90銭だった。わずかな円高だ。しかしこの過程に問題がある。

 4月4日4:20には1ドル111円3銭をつけていたが、リスク回避の流れでドルが売られて21:00までに1ドル110円27銭までドルは下がった。10年債券利回りは2.31%まで低下している。確かにロシアでの地下鉄爆破事件や南アフリカの格付け引き下げ、北朝鮮のミサイル問題と市場が動揺するニュースは多くあったが、要はドルを買う材料が見当たらなかっただけの話だろう。だからじわじわと円高になっていた。この嫌な流れを断ち切ってくれたのが21:30に発表された2月の貿易収支である。1月は482億ドルの赤字、2月の予想は446億ドルの赤字だった。指標が発表されると結果は436億ドルの赤字。赤字額は恐ろしい数字だが、赤字幅が縮小しているのは確かだ。予想を大きく上回る改善である。市場も反応し、1ドル110円70銭まで戻した。

 23:00には2月製造業受注の指標が発表されたが、予想とまったく同じ数値だった。23:50ごろにかけてドルはまた売られていき、1ドル110円45銭まで下がる。しかしここで救世主が現れる。トランプ大統領である。貿易赤字幅縮小に満足しているとのコメントを発表した。もちろん対中国へは改善すべきと付け加えている。この後、インフラ許可承認のスピード化についても触れ、1兆ドル規模になるという可能性を示した。さらに金融規制改革法(ドッドフランク法)についても大胆なヘアカット(大幅緩和)を実施すると話した。これで市場は活気づき、10年債券利回りも2.3551%まで回復。1ドル110円81銭までドルは買われた。アメリカ経済の好調状態を見せつけられ、トランプ大統領の期待感を煽るコメントを聞いて市場は素直に反応した形だ。しかし1ドル111円まで上がっていないのはまだまだ様子見の感じが強いのだろう。アメリカ経済の状況をさらにはっきり示す指標が発表されるのは今日からである。市場はどこまでアメリカを信じ切れるだろうか。

 本日は、21:15には3月ADP雇用統計の指数が発表だ。相関性は高くないが、3月雇用統計発表に向けてある程度予測はできる。さらに23:00には3月ISM非製造業指数も発表される。翌日3:00にはFOMC議事要旨の公開もあり、利上げペースについての予測もさらにできるようになる。本日はラッカー・リッチモンド連銀総裁が情報流出のために辞任するというショッキングなニュースも流れたが市場には影響を及ぼしていない。今週末の重要な局面に向けて今晩は大事になりそうだ。(ろひもと理穂)

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