『釣りバカ日誌』に暴れん坊将軍? テレ東のなんでもあり!

2017年3月27日 20:00

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 濱田岳が主演して、大好評だったテレビ東京系の『釣りバカ日誌』の続編、『釣りバカ日誌season2 新入社員浜崎伝助』が、4月21日より放送されることが決まったのだが、なんとその第一回目にゲストとして、松平健が出演することが発表された。

 松平の役どころは、浜崎の釣りの弟子で会社の社長でもあるスーさん(西田敏行)の旧友で、浜崎を気に入ってヘッドハンティングしようとするというものだが、その登場シーンがすごい。なんと、海辺を白馬にのって釣竿を担いで走ってくるというのだから、これはもうテレビ朝日系の人気時代劇、『暴れん坊将軍』のオープニングを思い出さない人はいないだろう。

 とにかく、ここ最近のテレビ東京の番組の充実度は凄い。ドラマでは、今話題の、中堅ベテラン俳優を主演にし、フケメンパラダイスなどという言葉さえ生み出した『バイプレイヤーズ』をはじめ、『勇者ヨシヒコ』シリーズに『孤独のグルメ』といった作品を立て続けにヒットさせ、バラエティでも『もやもやさまぁ~ず』『カラオケ・バトル』『ゴッドタン』といった根強い人気を誇る番組がそろっている。深夜ドラマで5%台を出せるのなら、苦戦が続くフジテレビの月9と入れ替えてもいいのではないかなどという声さえ聞こえてくる。

 深夜枠というのは、コンテンツのマンネリに悩むテレビ局にとっては、逆転のチャンスが眠っているお宝だ。1980年代、視聴率競争で日テレ、TBSに大きく水をあけられていたフジテレビは、『カノッサの屈辱』『タホイヤ』といった伝説の番組を制作し『フジテレビ深夜黄金時代』をきっかけにトップに躍り出た。その後バラエティが弱いと言われたテレビ朝日は、視聴率こそ低かったが『虎ノ門』という番組で、若手芸人との関係性を深め、そこから『くりぃむナントカ』『銭形金太郎』といったネオパラ枠の番組に発展させ、ゴールデンに持ってくるというパターンで高視聴率を獲った。

 とにかく、低予算ではあっても、アイデア勝負で出した企画を実現させるパワーがあれば、認められることが多いのだ。

 テレビがつまらなくなったといわれて久しいが、こういう若く、才能とアイデアのあるテレビマンがいなくなったわけではないはず。各局とも、これからも面白い番組作りに挑戦して欲しいものである。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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