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フィリップモリスジャパン、紙巻煙草から撤退へ
煙草の世界は新時代に突入していくのであろうか?[写真拡大]
煙草販売大手フィリップモリスの日本法人であるフィリップモリスジャパンが、紙巻煙草の販売から全面撤退する方針を固めたと、各紙が報じている。紙巻煙草というのは、いわゆる普通の煙草のことであるが、葉巻、煙管、電子タバコなどと特に区別するときにこう呼ぶ。
フィリップモリスジャパンの公式ホームページの記述によれば、同社は日本の煙草業界におけるシェアが25.3%、業界第2位であるという。ちなみに同社のナンバーワンブランドは「マールボロ」である。また同社によれば、世界の紙巻煙草の上位15ブランドまでのうち、実に7つをフィリップモリスインターナショナルが販売しているという。
これほどの大メーカーが、全面撤退に踏み切るというのはどういうことか。なお、フィリップモリスジャパンはあくまでも煙草の会社であり、煙草以外に目立った事業を手掛けている様子はない。
最大の理由は、同社が、「加熱式たばこIQOS(アイコス)」に注力している、という点であろうとは思われる。この3日には、銀座に、IQOSのフラグシップショップ「IQOSストア」がオープンしている。
つまりフィリップモリスジャパンは煙草を売ることをやめるわけではなく、紙巻から加熱式たばこにシフトしていくつもりなのではないか、というのが大方の観測だ。
筆者はこのIQOSを、一回だけ(禁煙する前に)、何の展示会であったか忘れたが、フィリップモリスのイベントブースで試させてもらったことがある。味の面では別に紙巻と比べて遜色はなかった。ただ問題は、ニコチンとタールが紙巻と比べてどうなのかという点であって、その点について聞いてみたのだが、「実はまだ研究中で、よく分かっていない」という回答であった。
今の所、受動喫煙対策などの政府の政策上はたばこと同じ扱いを受けているが、将来的には変わっていくかもしれない。ただ、逆にWHOなどから「これもやはり体に悪い」などの勧告が出てくることになるのかもしれず、そのあたりは未知である。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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