ファンデリーは17年3月期第3四半期累計2桁増益、健康食宅配会員数が増加基調

2017年2月8日 08:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ファンデリー<3137>(東マ)は健康食宅配事業を主力として、ヘルスケア総合企業を目指している。1月31日発表した17年3月期第3四半期累計非連結業績は2桁増益だった。健康食宅配会員数が増加基調で通期も増収増益予想である。一人暮らし高齢者や生活習慣病患者の増加も背景として中期成長も期待される。株価は1月の昨年来高値から一旦反落したが、目先的な売りが一巡し、中期成長力を評価してIPO直後の15年6月高値を目指す展開が期待される。

■健康食宅配サービスのMFD事業が主力

 企業理念に「一食二医社会の実現」を掲げている。健康増進を図るためには、第一に「食事コントロール」があり、それでも困難なときに「医療」を行うことが望ましく、医療費削減に貢献するためにも「一食二医社会の実現」を目指すとしている。

 健康食宅配サービスのMFD(Medical Food Delivery)事業は、健康食(冷凍弁当)の通販カタログを医療機関や調剤薬局などを通じて配布し、顧客(個人)から電話・FAX・WEBを通じて注文を受けて宅配する。定期コースとして、当社の管理栄養士・栄養士が顧客の疾病、制限数値、嗜好に合わせてメニューを選び、定期的に届ける「栄養士おまかせ定期便」も提供している。

 健康食通販カタログは、医療機関・保健所・介護施設向けミールタイム(年4回発刊)、調剤薬局向けミールタイムファーマ(年2回発刊)、および介護食系ミールタイムケアを発刊し、毎号半分程度のメニューを変更して旬の食材を提供する。ミールタイム発行部数は13年春号40万部、14年春号50万部、15年春号75万部と増加基調である。また健康食通販サイトのミールタイムも運営している。

 健康食宅配サービスから派生した事業として、食品メーカーなどへの健康食通販カタログ誌面の広告枠販売、食品メーカーなどからの商品サンプリングや健康食レシピ作成の業務受託、健康食レシピサイト運営などのマーケティング事業も展開し、収益源の多様化を推進している。16年3月期事業別売上構成比はMFD事業92%、マーケティング事業8%だった。

■専門性の高い栄養士によるカウンセリングや宅配サービスに強み

 健康食宅配サービスは従来の食事宅配サービスと一線を画し、食事コントロールを通じた血液検査結果の数値改善を目指している。そして栄養士によるカウンセリング宅配サービス、栄養士が電話対応する注文・相談・カウンセリングなども特徴としている。

 健康食通販カタログを配布する全国の医療機関、調剤薬局、介護施設などの紹介ネットワーク(約1万8000カ所)を通じた効率的な顧客獲得と、専門性の高い栄養士が、食事制限が必要な方に対して「ヘルシー食」「ヘルシー食多め」「たんぱく質調整食」「ケア食」など多様な健康食を開発・提案できることが強みだ。担当栄養士に対する信頼感でリピート率も上昇している。15年11月には在宅医療を必要とする患者等の食事療法をサポートするため、医療機関に所属する管理栄養士が作る健康食レシピサイト「はちまるレシピ」を開設した。

 16年9月には、予防が期待できる食材を使用した新ブランド「medical+mealtime」を立ち上げて、認知症と骨粗鬆症に着目したメニューを発売した。また16年12月には「medical+mealtime」で風邪症候群に着目したメニューを発売した。

■アライアンス戦略も活発化

 15年7月、KDDI<9433>を代表団体とした「セルフ健康チェックと食事コントロールによる生活習慣病予防事業」に参加し、経済産業省「平成28年度健康寿命延伸産業創出推進事業(地域におけるヘルスケアビジネス創出推進等事業)」の公募に採択候補として決定した。本実証はKDDIを代表団体、当社を参加団体としてコンソーシアムを構成し、神奈川県、沖縄県、東京都下の一部自治体の住民に対して、KDDIの「スマホdeドック」および当社の健康食宅配サービス「ミールタイム」を提供する。

 16年10月にはシャープ<6753>とのサービス連携契約締結を発表した。シャープが製造・販売するウォーターオーブン「ヘルシオ」を通じて、健康志向の商品を製造・販売している食品メーカーの広告、管理栄養士の専門性を活かした食や健康に関する情報など、ユーザーに有益な食や健康に関する音声や画像による情報配信サービス「ポイント家電」をシャープと共同運営する。ウォーターオーブン「ヘルシオ」を所有するユーザーは「ポイント家電」サービスを通じて広告を見ることでポイントを貯め、ポイント家電サイトにてQUOカードと交換することができる。メディア領域における情報配信を強化し、収益拡大を図るとしている。

■16年3月期売上高営業利益率16.6%の高収益構造

 収益構造の特徴として、栄養士はメニュー開発を行い、顧客獲得は全国の病院や調剤薬局などの紹介ネットワークを通じた効率的な顧客獲得を行っている。そして健康食(冷凍弁当)の製造および宅配は外部に委託している。食材価格変動は概ね外注先で吸収されるため収益変動要因とはなり難い。またカタログ制作費はカタログ誌面広告枠販売で賄うことが可能だ。このため16年3月期売上高営業利益率16.6%の高収益構造を達成している。

 16年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期6億58百万円、第2四半期6億48百万円、第3四半期8億98百万円、第4四半期8億11百万円、営業利益は1億05百万円、72百万円、1億74百万円、1億49百万円だった。MFD事業では、おせち料理などで12月の売上高が増加する季節要因の傾向があるとしている。またマーケティング事業では業務受託売上が下期偏重となる。

 16年3月期はMFD事業が好調に推移して計画超の増収増益だった。売上総利益は15年3月期比16.8%増加し、売上総利益率は57.2%で同1.9ポイント上昇した。販管費はカタログ発行部数増加などで同18.0%増加し、販管費比率は40.5%で同1.7ポイント上昇した。ROEは26.1%で同6.1ポイント低下、自己資本比率は78.5%で同8.4ポイント上昇した。配当は無配を継続した。

 セグメント別に見ると、MFD事業は売上高が同16.0%増の27億72百万円で営業利益(連結調整前)が同38.7%増の5億98百万円だった。マーケティング事業は売上高が同12.6%減の2億42百万円で営業利益が同13.3%減の1億80百万円だった。

 なおMFD事業の主要指標の推移を見ると、会員数は15年3月期第4四半期末15万2771人、16年3月期第1四半期末15万6872人、第2四半期末16万994人、第3四半期末17万7025人、第4四半期末18万2905人、17年3月期第1四半期末18万8349人、そして定期コース会員数は同様に6079人、6252人、6185人、6772人、6938人、6974人と増加基調である。1件あたり購入単価は6900円前後、定期コースの売上構成比は50%強で推移している。

■17年3月期第3四半期累計は2桁増益

 1月31日発表した今期(17年3月期)第3四半期累計(4~12月)の非連結業績は、売上高が前年同期比8.8%増の23億98百万円となり、営業利益が同18.8%増の4億16百万円、経常利益が同22.5%増の4億25百万円、純利益が同26.1%増の2億68百万円と2桁増益だった。

 MFD事業、マーケティング事業とも伸長した。売上総利益は同9.1%増加し、売上総利益率は57.0%で同0.2ポイント上昇した。販管費は同5.3%増加したが、販管費比率は39.6%で同1.3ポイント低下した。営業外費用では株式公開費用12百万円が一巡した。

 セグメント別動向を見ると、MFD事業は売上高が同8.4%増の22億25百万円で、営業利益(連結調整前)が同11.0%増の4億96百万円だった。新ブランド「medical+mealtime」を中心とした新商品の開発などで会員数が順調に増加した。マーケティング事業は売上高が同13.5%増の1億72百万円で、営業利益が同16.5%増の1億25百万円だった。広告枠の販売が順調に推移し、医療機関の紹介ネットワークを活用した業務受託もおいても複数案件を獲得して堅調だった。

 MFD事業の主要指標は、期末会員数が16年3月期第3四半期末に比べて2万1829人(12.3%)増加の19万8854人、定期コース会員数が同271人(4.0%)増加の7043人だった。1件あたり購入単価は概ね6900円前後で推移していたが、第3四半期(10~12月)には7001円に上昇した。チャネル別売上構成比は定期コースが50%以上を占めている。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期7億77百万円、第2四半期7億77百万円、第3四半期8億44百万円、営業利益は1億15百万円、1億32百万円、1億69百万円だった。

■17年3月期通期も増収増益予想

 今期(17年3月期)通期の非連結業績予想は前回予想(5月10日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比15.0%増の34億66百万円、営業利益が同13.3%増の5億67百万円、経常利益が同11.4%増の5億57百万円、純利益が同8.8%増の3億40百万円としている。知名度向上効果、紹介ネットワークの新規開拓や深耕などにより、MFD事業、マーケティング事業とも好調に推移して増収増益予想である。

 セグメント別の計画は、MFD事業の売上高が同14.2%増の31億66百万円で営業利益(連結調整前)が同12.8%増の6億75百万円、マーケティング事業の売上高が同23.7%増の3億円で営業利益が同26.9%増の2億28百万円としている。MFD事業の受注件数は同15.5%増の46万件、平均単価は同横ばいを想定している。

 配当については無配を継続する。当面は内部留保の充実に注力する方針だが、今後は事業規模や収益が安定成長段階に入ったと判断された時点で、経営成績・財政状態を勘案しながら、配当による株主への利益還元に努めるとしている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が69.2%、営業利益が73.4%、経常利益が76.3%、純利益が78.8%と概ね順調な水準である。MFD事業の会員数が増加基調であり、マーケティング事業は業務受託売上が下期偏重の収益構造である。通期ベースでも好業績が予想される。

■一人暮らし高齢者や生活習慣病患者の増加なども背景に中期成長期待

 中期成長戦略として、紹介ネットワーク拡大・深耕、定期コース顧客獲得、コラボレーションによる商品付加価値向上、マーケティング事業拡大を掲げ、健康に関するソリューションを提供するヘルスケア総合企業を目指している。

 紹介ネットワークに関しては、開拓余地の大きい全国10万カ所強の一般病院・診療所向けに拡大を推進するとともに、既存紹介ネットワークにおいても栄養士の交流会「輝く栄養士の会」運営などを通じて、当社の栄養士と医療機関・保健所・介護施設等の栄養士とのコミュニケーション向上を図る。管理栄養士・栄養士のコミュニティサイト「Foodish(フーディッシュ)」も運営している。

 定期コース顧客獲得では「栄養士おまかせ定期便」の拡充などの施策によってリピーターの獲得を推進する。リピーター獲得によって安定的な売上・利益の拡大に繋げる。コラボレーションによる商品付加価値向上では、食品メーカー・協会や病院栄養士とのコラボレーションを強化する。

 マーケティング事業拡大では、健康食レシピ情報サイトに食品メーカー等の商品を使用した健康食レシピを公開するなど、健康食レシピ情報サイトも活用して事業を拡大する。

 高齢者数の増加、特に一人暮らし高齢者の増加、さらに生活習慣病患者や食事制限対象者などの増加を背景に、健康食宅配市場は拡大基調が予想される。当面は売上高100億円の早期達成を目指しているようだ。従来の食事宅配サービスと一線を画した健康食メニュー開発力などを武器として、中期的に収益拡大基調だろう。

■株価は目先的な売りが一巡して中期成長力を評価

 なお16年9月に従業員持株会を設立し、16年11月から継続的に当社株式を購入している。需給面で見れば、安定的な当社株式購入需要を確保することで、売買高増加や流動性向上に繋がるプラス効果も期待される。

 株価の動きを見ると、1月の昨年来高値1213円反落し、第3四半期累計業績発表にもややネガティブな反応となったが、1000円近辺で下げ渋り、目先的な売り一巡感を強めている。

 2月7日の終値1046円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS53円63銭で算出)は19~20倍近辺、実績PBR(前期実績のBPS230円84銭で算出)は4.5倍近辺である。時価総額は約67億円である。

 週足チャートで見ると、サポートラインの13週移動平均線が接近して下げ渋る動きだ。目先的な売りが一巡し、中期成長力を評価してIPO直後の15年6月高値1676円を目指す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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