タカタ、三菱UFJ、日水など/本日の注目個別銘柄

2017年2月6日 16:24

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記事提供元:フィスコ


<7267> ホンダ 3493 +70続伸。17年3月期第3四半期決算と通期の上方修正が好感された。10-12月期の営業利益は2077億円、通期の営業利益予想は6500億円から7850億円に引き上げた。円安や北米の販売好調などが背景。コンセンサスでは10−12月期が1500億円程度、通期で7670億円程度とされ、これらを上回ったことが好感された。また、第3四半期末の配当と第4四半期末の配当予想を2円増額の24円としたことも支援。

<8306> 三菱UFJ 754.7 +24.7続伸。米国のトランプ大統領が3日、オバマ前大統領の政権下で成立した「金融規制強化法(ドッド・フランク法)」を見直すための大統領令に署名と報じられたことが材料視されている。同法は、金融システムの安定に寄与した一方、企業融資を妨げて経済の重しになったとの見方もあり、トランプ大統領は選挙期間から撤廃を公言していた。邦銀にも適用されており、見直しの進展を受け金融セクターには期待感が再燃する格好に。

<7312> タカタ 436 -100ストップ安。再建計画を策定している外部専門家委員会が、スポンサー候補として中国の寧波均勝電子傘下の米KSSを選定したと報じられている。これに伴い、大口債券者である自動車メーカーは日米での法的整理を条件にKSSを支持する意向を示しているもよう。「法的手段による再建を想定しておりません」との会社側の明言で、上場廃止という最悪シナリオの可能性が低下していただけに、不安感が再燃する格好となっている。

<4689> ヤフー 529 +68一時ストップ高。17年3月期第3四半期の連結決算を発表。10-12月期の営業利益は517.73億円と、コンセンサス(506億円程度)を若干上回る着地。広告関連売上高が前年同期比10.4%増の成長を見せた。特に苦戦が続いていた検索連動型広告が、継続的な機能改善や一部広告出稿主の需要増によって復調している点が評価されたようだ。なお、複数証券で目標株価の引き上げが観測されていることも支援材料に。

<5741> UACJ 306 -49急落。17年3月期通期業績予想の下方修正が嫌気されている。営業利益を245億円から230億円に引き下げたことで、下方修正前の会社計画と同程度であったコンセンサスを下回る格好に。国内及びタイの缶材や、IT関連向けなどの分野で販売量が減少する見通しである事が主因。なお、ジェフリーズ証券ではレーティングを「HOLD」から「UNDERPERFORM」、目標株価を330円から290円に引き下げている。

<1332> 日水 593 +47急伸。17年3月期の通期予想の上方修正を発表。水産事業での鮭鱒価格の大幅な回復などを背景に営業利益を195億円から215億円に引き上げた。コンセンサスでは201億円程度と見られており、これを上ブレる見通しが好感されている。また、SMBC日興証券は同社の目標株価を780円から810円へ引き上げた。収益改善の質的転換は着実に進展しており、業績及び株価は堅実に回復すると見ているようだ。

<3401> 帝人 2228 -124大幅続落。17年3月期第3四半期の決算と通期予想の上方修正を発表。10-12月期の営業利益は166.17億円で着地、通期の営業利益予想を530億円から560億円に引き上げた。しかし、コンセンサスでは10-12月期は169億円程度、通期で578億円程度とされ、これを下回ったことから前引けにかけて売りが強まり、その後も下げ幅を広げる展開に。新薬導入費用や為替影響が10-12月期の減益要因に。

<8604> 野村 741.2 +9続伸。大和証券ではレーティングを「中立」から「強気」へ格上げ、目標株価も520円から800円に引き上げた。同証券では、米大統領選後に市況影響を受けやすい同社の収益構造の強みを活かせる局面に入ったと判断。環境改善による期待は織り込み済みとの声もあるが、グローバル投資銀行との比較では割安感を見出せるとしている。加えて、更なる業績改善などでEPS見通しが上振れる可能性も有すると。《XH》

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