最先端エレクトロニクスとの融合、自動車の可能性が一堂に

2017年1月21日 20:15

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記事提供元:エコノミックニュース

昨年、ヴェンチュリー・フォーミュラEチームとのテクノ ロジー・パートナーシップ契約を締結したローム。同社のSiCパワーデバイスを搭載したインバータ(写真右)を展示して注目を集めた。注目を集めた。来シーズンはさらなる改善に貢献するという。

昨年、ヴェンチュリー・フォーミュラEチームとのテクノ ロジー・パートナーシップ契約を締結したローム。同社のSiCパワーデバイスを搭載したインバータ(写真右)を展示して注目を集めた。注目を集めた。来シーズンはさらなる改善に貢献するという。[写真拡大]

 2017年1月18日~20日にかけての3日間、東京ビッグサイト(東京国際展示場)において、オートモーティブワールド2017内でカーエレクトロニクスに特化したアジア最大級の専門技術展「第9回 国際カーエレクトロニクス技術展」が催された。

 本展には、カーエレクトロニクスに関するあらゆる部品・材料、ソフトウェア、製造装置、テスティング技術をもつ企業約900社が一堂に出展。日本国内のみならず、韓国や中国、欧米など、世界中の自動車関連業者や技術者が訪れて大いに賑わった。第9回を迎え、自動車メーカー・自動車部品メーカーとの技術相談・商談のための世界的規模の展示会として認知も定着してきたようだ。

 また、自動車業界の最前線に立つ100名の講師が登壇するセミナーでは、注目の自動運転技術やAIをはじめ、FCV、コネクティッド・カー、軽量化、話題のクルマの開発秘話にいたるまで、業界トレンドのテーマについて興味深い公演が行われた。トヨタ自動車、日産自動車、富士重工業、マツダ、デンソーなどの日本企業だけでなく、ロバート・ボッシュやインテル、アイサイト、Google等、海外企業からも幅広い業界から講師が登壇。これからの自動車業界の発展を期待させる、密度の濃いカンファレンスとなった。

 企業の出展内容も色とりどりで、3日間では消化しきれないほどだった。

 例えば、電子部品大手のロームのブースでは、スマートエントリーや乗員モニタリング、ミラーレスなどの最新技術を体験できるシミュレーションデモが行われ、大いに盛り上がっていた。

 同社は近年加速する自動車の電装化に伴って、車載市場への取り組みに力を注いでおり、昨年からはFIAフォーミュラE選手権に参戦するヴェンチュリー・フォー ミュラEチーム(Venturi Formula e Team)と3年間のテクノ ロジー・パートナーシップ契約を締結。マシン駆動の中核を担うインバータ部分に世界最先端のパワー半導体SiCパワーデバイスを提供するなど話題になっている。

 また、東海エレクトロニクス株式会社のブースも、ジェスチャーセンサとカラーセンサを使用して非接触で物を動かせる技術や、同社のソーラーカープロジェクトと連携したIoTシステムなどのデモ展示を行い、注目を集めた。

 同展には、自動車業界の関係者に加え、商社も多く来場している。同展示会は大きな商談の場であるのはもちろん、同じ自動車業界でも普段は繋がりの薄い企業間同士でも交流、情報交換できる貴重な場でもある。自社の保有する技術のさらなる可能性を模索していた企業も多いのではないだろうか。(編集担当:藤原伊織)

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