概況からBRICsを知ろう~ブラジル株式市場は上昇、貿易収支の改善などが支援材料

2017年1月4日 10:26

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記事提供元:フィスコ


*10:26JST 概況からBRICsを知ろう~ブラジル株式市場は上昇、貿易収支の改善などが支援材料
【ブラジル】ボベスパ指数 61813.83 +3.73%

3日のブラジル株式市場は上昇。主要指標のボベスパ指数は前日2225.13ポイント高(+3.73%)の61813.83で取引を終えた。61814.60まで上昇した後、一時59631.15まで下落した。

貿易収支の改善が支援材料。2016年の貿易収支は477億米ドルの黒字となり、過去最高の貿易黒字を記録した。輸入の急速な減少が貿易収支の改善につながったもようだ。また、構造改革への期待も引き続き好感された。外部環境では、堅調な米中経済指標が支援材料。一方、原油価格の下落が資源セクターの足かせになった。

【ロシア】MICEX指数 2285.43 +2.36%

3日のロシア株式市場は上昇。主要指標のMICEX指数は前日比52.71ポイント高(+2.36%)の2285.43で取引を終了した。2293.99から2231.52まで下落した。

ロシア国内では12月30日から1月8日までに新年の大型連休となり、株式市場は取引されているものの、閑散取引が続いた。強弱材料では、堅調な経済指標が引き続き支援材料。12月のマークイット・ロシア製造業購買担当者指数(PMI)は前月の53.6から53.7まで上昇し、過去最高値を更新した。一方、原油価格の大幅下落が足かせになった。ドル高の進行や減産に対する不安感が高まっていることが圧迫材料となったもようだ。

【インド】SENSEX指数 26210.68 +0.18%

30日のインドSENSEX指数は強含み。前日比47.79ポイント高(+0.18%)の26643.24、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同12.75ポイント高(+0.16%)の8192.25で取引を終えた。

朝方はマイナス圏に転落する場面もあったが、その後は買い戻された。最近の下落で値ごろ感が強まり、下値を拾う動きが継続した。また、直接税収の増加なども支援材料。財務省は29日、4月1日から12月19日までの直接税収が前年同期比で13.6%増加したと発表した。11月8日の高額紙幣の廃止が発表されてから、直接税収が大幅に減少すると予測されていたが、財務省のデータは予想より良い結果となった。

【中国本土】上海総合指数 3103.64 +0.24%

30日の上海総合指数は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比7.54ポイント高(+0.24%)の3103.64ポイントと4日ぶりに反発した(年間騰落率はマイナス12.31%)

元安進行の警戒感がやや後退。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を元高方向に設定した。上海外国為替市場でも、元高で推移している。ただ、上値は重い。指数はマイナス圏に沈む場面もみられた。上海銀行間取引金利(SHIBOR)の上昇に歯止めがかからず、金融市場の資金ひっ迫懸念が続いている。人民銀の資金供給スタンスもマイナスだ。人民銀は朝方、リバースレポを通じて計2500億人民元の資金を供給。週間の供給額は計6000億人民元に達したが、期日到来分との差し引きでは2450億人民元の吸収超だった。《NH》

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