【今週の展望】新年早々お屠蘇気分は吹き飛ばされるのか?

2017年1月3日 23:10

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記事提供元:エコノミックニュース

噂が噂を呼んでいる「新年相場大崩れ観測」。大崩れまでいかなくても、調整局面はくる。しかし、1年前とは状況が大きく違うので、下げても深くはなく、長くもないだろう。

噂が噂を呼んでいる「新年相場大崩れ観測」。大崩れまでいかなくても、調整局面はくる。しかし、1年前とは状況が大きく違うので、下げても深くはなく、長くもないだろう。[写真拡大]

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 今週、2017年1月第1週(2~6日)は、「正月三が日」の2日、3日が休場になるため、4日の「大発会」から6日までの3日間の取引。6日にはさっそく、アメリカの12月の雇用統計の発表がある。

 世界の主要株式市場の休場日は、2日に元日の振替休日でアメリカ、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、タイ、シンガポール、香港、中国本土市場、台湾が休場する。3日はニュージーランド、タイが休場する。

 国内の経済指標、イベントは、4日には株式市場の2017年の取引が始まる「大発会」の日。ゲストはなく、取引所の晴れ着の女性職員が彩りを添える。5日には12月のマネタリーベース、自動車販売台数、6日には11月の毎月勤労統計調査(実質賃金、現金給与総額など)が、それぞれ発表される。5日に年始恒例の経済4団体の新年祝賀パーティがある。翌6日の新聞に財界のお歴々が今年の日本経済を展望するコメントが掲載される。

 主要銘柄の決算発表は、来週にかけて2月期決算銘柄の3~11月期決算のピーク。5日は良品計画、サンエー、ベルクほか。6日はスギHD、ヨンドシーHD、オンワードHD、島忠、アークスほか。

 新規IPOは1月は、現在のところ27日までお休み。なお、4日に東証1部に上場するAOI TYO HD<3975>、ジャスダックに上場するFCHD<6542>は、持株会社の設立に伴うもので公募も売出しもなく、新規IPOとはみなされない。

 海外の経済指標、イベントは、元日早々から中国の経済指標が発表される。中華圏でも新暦の元日(今年は2日が振替休日)は株式市場は休場になるが、それよりも旧暦の旧正月のほうがはるかに重視されている。中国本土市場の「春節(旧正月)休暇」は1月27日から2月2日まで。アメリカのISM景況感指数は、製造業は3日、非製造業は5日。6日はアメリカの貿易収支と、新年最初の雇用統計の発表日。

 1日には中国の12月の製造業PMI、非製造業PMI、2日には中国の12月の財新製造業PMI、3日にはドイツの12月の失業率、アメリカの12月のISM製造業景況感指数、11月の建設支出、4日には中国の12月の財新非製造業PMI、ユーロ圏の12月の消費者物価指数(CPI)速報値、アメリカの11月の自動車販売台数、5日にはアメリカの12月のADP雇用統計、ISM非製造業景況感指数、6日にはアメリカの11月の貿易収支、12月の雇用統計、11月の製造業受注が、それぞれ発表される。

 1日にポルトガルの首相だったグテレス氏が第9代国連事務総長に就任する。任期は2021年末まで。4日に12月13~14日に開催されたFOMC議事録が発表される。

 アメリカの主要企業の決算発表は、5日にモンサント、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが発表する予定。

 激動の2016年の「大納会」12月30日の終値は、週間騰落が313円下落して19114.37円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、4本の主要な移動平均は、5日移動平均だけが上で、あとの3本は下にある。5日移動平均は19292円で178円上、25日移動平均は18949円で165円下、75日移動平均は17704円で1410円下、200日移動平均は16946円で2168円下。5日線以外の3本は上向きのままだった。

 日足一目均衡表の「雲」は、12月30日は17247~17552円で、その上限は30日終値19114円から1562円も下にあった。今週の雲は、1月4日と5日は17297~17710円、6日は17429~17892円に位置する。1月、雲はその厚さを増しながら上昇を続け、上限は来週末の14日に18000円、22日に18500円を突破し、27日には19000円にタッチする。雲の厚さは31日には244円まで厚くなる。現状でははるか下で影響薄だが、19000円台を維持できないままだと、1月末には厚い雲の中に入ってしまう。

 ボリンジャーバンドでは、12月30日終値19114円は25日移動平均-1σの18494円と+1σの19404円の間で、久々の「ニュートラル・ゾーン」。-1σは620円下、+1σは290円上。25日線は165円下で、上にも下にも動きやすいポジションにある。

 オシレーター系指標は週間騰落313円安で、前々週末の12月22日までは派手に点灯していた「買われすぎ」シグナルが、全て消えてしまった。それに代わって本当に久しぶりに「売られすぎ」シグナルが1個、点灯している。前々週末は「買われすぎ」だったストキャスティクス(9日・Fast/%D)がそれで、25.6で売られすぎ基準の30を下回った。それ以外の指標は、25日移動平均乖離率は+0.9%、サイコロジカルラインは5勝7敗で41.7%、25日騰落レシオは118.9、RSI(相対力指数)は56.5、RCI(順位相関指数)は-11.2、ボリュームレシオは55.8だった。年明けに上値追いができることを意味しているが、同様に下落もしやすい。

 週間騰落が26.52円上昇の12月22日時点の需給データは、信用買い残は12月16日時点から82億円増の2兆1226億円で4週連続の増加。信用倍率(貸借倍率)は2.13倍から2.19倍へ3週ぶりの増加。信用評価損益率は-7.31から-9.06へ大幅に2週連続悪化した。裁定買い残は249億円増の1兆9352億円で2週連続で増加し、4月28日以来約8ヵ月ぶりの高水準だった。

 12月19~22日の投資主体別株式売買動向は、外国人は1947億円の7週ぶりの売り越し、個人は1982億円の7週連続売り越し、信託銀行は606億円の2週連続の売り越しだった。流れが変わり、「需給三国志」は外国人が売り越しに派手に寝返って、かりそめの天下統一だった。

 前週5日間のカラ売り比率は、12月26日が33.1%、27日が35.3%、28日が34.2%、29日が41.1%、30日が37.8%。日経平均が256円安だった12月29日、久々に40%を超えて「流れが変わったか?」と思わせたが、大納会の12月30日には40%を割り込んだ。マーケットのリスクオン/オフを示す日経平均VI(ボラティリティー・インデックス)の12月30日終値は21.17で、22日終値の17.59から3.58ポイント上昇していた。28日までは18台前半だったが、29日に20台にはね上がっている。年末の最終盤にきてリスクオフになった。

 海外市場も今年最後の取引だった12月30日、ヨーロッパ市場は揃ってプラスで終わったが、NYダウは57.18ドル安の19762.60ドルで3日続落し、2016年の取引終了。2万ドルの大台は手が届きそうで、遠かった。NASDAQもS&P500もマイナス。シカゴ購買部協会景気指数は市場予測より悪く、原油先物も小幅安で53ドル台で終了。NY証券取引所の通常取引は1月3日から。NY時間のドル円は116円台後半、ユーロ円は123円近辺。大阪先物夜間取引終値は19040円、CME先物清算値も19040円だった。

 2016年の年末には「掉尾の一振」がなかった。21世紀に入ってからは年末の5営業日の騰落は13勝2敗だったが、実績データを笑うかのように今世紀の3敗目を喫した。年が明けてから昨年のことをとやかく言っても仕方ないが、その「A級戦犯」は東芝<6502>で、29日などはその売りの勢いが日銀のETF買いを蹴散らしたほどだった。もっとも、その東芝も翌日の30日には、すました顔で反発をみせていた。

 そう。どこかの歌ではないが「きのう、それはただの一日」と「一夜明ければ、違う顔の私になる」のが、株式市場というもの。ましてや年末年始をはさんで年が明けたら、なおのこと、すました顔になれる。2016年は、東芝がいなくても、掉尾の一振がなくても、暮れた。2017年はご破算で願いましては、真っ白な状態から再スタートする。

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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