人権侵害関連裁判の判例から判決予想する人工知能が開発

2016年10月27日 18:24

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記事提供元:スラド

 英University College Londonなどの研究者らが、人工知能を使って裁判の結果を予測するシステムを開発した。実験の結果、実際の判決と同じ結果が出た割合は79%に達したという(GIGAZINEITmedia)。

 実験では欧州人権条約で規定されている人権のうち、「拷問・非人道的待遇または刑罰の禁止」「公正公開の審理と裁判を受ける権利と無罪の推定」「プライバシーの保護」の3つの権利に絞ってこれらに関連する584件の人権侵害事件データを人工知能に学習させ、入力されたテキストに対し「違反」もしくは「違反ではない」という判断を行わせたそうだ。

 ただ、似たような事例で司法判断が片方は違反、もう片方は違反ではない、という異なった判決を出したようなケースでは、人工知能は間違った判断を下すケースが多かったという。まだ「ニュアンスの理解」という点には難しいところがあるようだ。

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